artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
フランス絵画の19世紀

会期:2009/06/12~2009/08/31
横浜美術館[神奈川県]
金氏撤平の次は19世紀フランス絵画かよ。ジェットコースター並の落差が味わえるぞ。しかも大半がアカデミックな古典主義だから見逃せない。ジロデ、グロ、ゲラン、ヴェルネ、ドラロッシュ、コニエ、フランドラン、カバネル、ボードリー、ジェローム、ブグロー、コラン、ローランス……。いまでは美術史にほとんど登場しない、するとしても印象派や明治期の日本人画家たちの師匠として名が出るくらいの「ポンピエ」の作品が並ぶ。「フランス絵画の19世紀」というより、「もうひとつの19世紀フランス絵画史」だろう。
フランス絵画の19世紀:http://www.france19.com/
2009/06/12(金)(村田真)
韓国若手作家による「4つの方法」

会期:2009/06/08~2009/07/02
ガーディアン・ガーデン[東京都]
ガーディアン・ガーデンで1994年から開催されている「アジアンフォトグラフィー」シリーズの第6弾。今回は韓国の写真評論家、キム・スンコンのキュレーションで、韓国の「若手作家」4人の作品を紹介している。
出品しているのはユー・ジェーハク、キム・オクソン、パク・スンフン、クォン・ジョンジュン。大地に繁茂する植物群を大判カメラで静かに凝視するシリーズ(ユー)、国際結婚したカップルを自室で撮影したポートレート(キム)、16ミリフィルムの画像を織り込むようにして構成した都市の光景(パク)、林檎をクローズアップした写真を箱形に再構成した立体作品(クォン)と、制作のスタイルはバラバラで、まったく統一感がない。韓国でも、90年代のように、ある一つのスタイルが一世を風靡して強い影響力を持つような時期は過ぎ去ってしまったのだろう。
以前は韓国の現代写真というと、荒々しいエネルギーを全面に押し出した力強い作品が多かった。それが、今回の作品を見ると、洗練され、細やかな配慮が感じられるものになっている。そのやや弱々しく、おとなしい傾向は日本の美術系大学の出身者にも共通しているものだが、本当にそれでいいのかとちょっと心配になってくる。韓国写真の「日本化」は、あまり望ましいこととはいえないだろう。それともこの過渡期を経て、何か新たなうごめきが湧き起こってくるのだろうか。
2009/06/12(金)(飯沢耕太郎)
文化交易──象の鼻150年史

会期:2009/06/02~2009/08/19
象の鼻テラス[神奈川県]
横浜港発祥の地であるいわゆる「象の鼻」地区に、ワコールアートセンターが企画運営するテラスが完成。今日がオープニイングパーティーなのでタダ飲みしに出かけた。おお椿昇もいる。なんでいるんだと思ったら、象(マンモス?)のオブジェを出してるらしい。そういえば飲み食いに忙しくて展示は見なかったなあ。もういっかい行かなくちゃ。
2009/06/11(木)(村田真)
TEAM 15 MIHOKANNO「Hello! MIHOKANNO」
会期:2009/05/30~2009/07/20
トーキョーワンダーサイト渋谷[東京都]
なんだろう「ミホカンノ」って。菅野美穂のファンクラブか? よくわかんないけどペインティングはとてもいい。
2009/06/07(日)(村田真)
廣中薫 展‘PINNAP,光光しい人、風景’

会期:2009/05/27~2009/06/07
九美洞ギャラリー[東京都]
基本ペインティングなんだけど、どんどん壁にはみ出してグラフィティというかインスタレーションになっている。元気いっぱい、ある種の天然だと思う。これは真似できない。しようとも思わないが。
2009/06/07(日)(村田真)


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