artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
寺島みどり 見えていた風景「森」

会期:2009/03/09~2009/03/28
ギャラリーDen[大阪府]
水平線を基調とした抽象絵画を描いていた寺島だが、前回の個展から動的なストロークが出現して変化の予兆が見えていた。今回の新作ではそのストロークが前面に現われ、色使いも大きく変化している。作風の激変になかなか慣れなかった私だが、初日のパーティで2時間近く会場にい続けるうち、徐々に絵に対する印象が変わってくるのを実感した。それが何なのかはまだ漠然としているのだけど、幸い彼女はこの後東京と京都で連続個展を開催する。ゴールデンウイークに京都で行なわれる個展で、そのモヤモヤを解決したい。
2009/03/09(月)(小吹隆文)
ma+chi「手のひらが横濱」

会期:2009/03/04~2009/03/15
創造空間9001[神奈川県]
「YOKOHAMA創造界隈コンペ2008」のうち、東横線桜木町駅跡の9001の空間を生かした「空間創造部門」の受賞展。受賞者は3人のアーティストからなるma+chiというユニットだが、会場に入るとガランとしていて「なにかやってるの?」って感じ。プランの段階では「人と人、人と街、人と歴史をつなぐ」コンセプトといい、横浜に根ざしたアイディアといい、ほのぼのとしてわかりやすいプレゼンといい、文句なく受賞が決まったのだが、いざフタを開けてみたらちょっとプランと違うぞ。展示は日々変わっていくらしいが、すでに5日目なのに、床に畳を敷き、可動壁に映像を映し出してるくらいで、殺風景きわまりない。別にプランを変えたわけでも怠惰なわけでもなく、経験不足が原因らしいが、これでは選んだほうの責任も問われかねない。あ、ぼくもそのひとりです。
2009/03/08(日)(村田真)
UNLIMITED
会期:2009/03/01~2009/03/15
アプリュス(A+)[東京都]
遠藤一郎をはじめ、淺井裕介、泉太郎、齋藤祐平、鈴木彩香、栗原森元、栗山斉、ダビ、藤原彩人、村田峰紀、柳原絵夢の11人(組)が参加したグループ展。会場は荒川区のリサイクルセンターの一角で、高い天井と広い床面積を誇る、なんとも贅沢な空間。ただ、準備期間が短かったせいか、作品の出来は全体的に低調で、どうやら空間をもてあましていたようだ。そうしたなか、便所の便器に映像を投影した泉太郎はさすがに抜群の空間構成力を発揮していたが、もうひとり、身体を使ったパフォーマンスで気を吐いていたのが、村田峰紀。この日は、照明の当たらない空間の隅に座って、黙々とポッキーを食べ続けるパフォーマンスを披露した。ポリポリと美味しそうに食べてるなあ、と思ってよくよく見てみたら……、おい! おまえ鉛筆の芯食ってんじゃねぇか!! 口の周りの黒い汚れは、チョコじゃなくて黒鉛だった。してやられた。
2009/03/08(日)(福住廉)
now here, nowhere
会期:2009/03/04~2009/03/22
京都芸術センター[大阪府]
現実の断片をモチーフとしながら、現実とは異なる層を垣間見せたり、作品を見る眼差しそのものを問う作品が紹介された。出品作家は、苅谷昌江、中居真理、馬場晋作、藤井俊治、前田朋子、水木塁の6名。いずれの作品もレベルが高く見応えがあったが、とりわけ印象深かったのは水木塁の《Ripe of color ♯Narcussus》。紙焼き写真を漂白剤の入った液体に入れ、印画紙に定着していたイメージが剥離する瞬間をとらえた写真作品で、イメージがそれのみで存在する刹那の美を見事に捉えていた。
2009/03/08(日)(小吹隆文)
泉太郎 山ができずに穴ができた
会期:2009/01/20~2009/03/09
NADiff Gallery[東京都]
泉太郎の新作展。近年熱心に取り組んでいる、複数の鏡を反射させる映像インスタレーションのほか、両手に装着したパペット人形が自分の顔に競い合ってペイントする映像などを発表し、狭いながらも濃密な空間に仕立てていた。今回の展覧会にあわせて立て続けに刊行された著作や写真集もおもしろい。
2009/03/07(土)(福住廉)


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