artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
公開制作44 袴田京太朗 1000層

第4回府中ビエンナーレ「トゥルー・カラーズ──色をめぐる冒険」

会期:11/15~2/1
府中市美術館[東京都]
大がかりな力作を見せてくれた雨宮庸介をはじめ、原高史、村山留里子、横内賢太郎ら注目すべき作家7人によるビエンナーレ。にもかかわらず、印象が薄い。ていうか、引っかかるところがなく、あっというまに見終わってしまう。子連れだったので集中できなかったせいもあるが、ああ「色」ね、と納得してしまったせいかもしれない。つまり見る目がテーマに着色されてしまったというか。こういう若手作家の紹介展の場合、テーマなんてあとからとってつけたようなもんだから、必要ないかも。でもそれじゃあ公立美術館としてはなげやりだしみたいな。
2008/12/23(火)(村田真)
MUTTONI THE DIARY OF WINGS

会期:12月23日
光や音楽、小さな人形が箱のシアターの中で精密に作動し、ひとつの物語を展開する作品で知られるムットーニこと武藤政彦氏の公開授業をのぞいた。第一回目の公開講座はずいぶん前に開催されたのだが、氏の若い頃の話にとても心揺さぶられたのを鮮明に覚えている。ムットーニとはアーティストの愛称でありながら、同時に作品そのものも指すらしいが、実際に作品と作家の魅力は一体のものなのだとその時改めて感じたし、こんな授業を受けられる若い学生達がうらやましく思えた。今回もあわせて電動カラクリ人形劇の上演が行なわれた。ギャラリーに設置された5つの小さなステージ台に、バスケットボールプレイヤーや電車に乗ったサラリーマン、風船をもつ少女などの人形が一体ずつ立っている。31の電気回路でそれぞれの独立したエピソードが展開し、最後にはひとつの物語を紡ぎ出すという新作でムットーニの口上もついている。光や箱のシアターそのものはもちろんスゴかったが、なによりも、ひとりの人間の孤独を描いた今回の物語が素敵だった。
2008/12/23(火)(酒井千穂)
ヴィック・ムニーズ「ビューティフル・アース」展

会期:11/22~3/1
トーキョーワンダーサイト渋谷[東京都]
大地を掘り返してサイコロや傘などの日用品を描く《ピクチャー・オブ・アースワーク》、ゴミ処理場から出るゴミを使ってポートレートを描いた《ピクチャー・オブ・ガベージ》などのシリーズ。アイロニーに満ちておもしろい。でも、できあがった作品が写真でしかないところがつまらない。かといって「実物」を見ることはできないし、そもそも実物と写真のどちらを「作品」とするかはビミョーなところだし。そこがまたおもしろいともいえるのだが。
2008/12/21(日)(村田真)
沖縄・プリズム 1872-2008

会期:10/31~12/21
東京国立近代美術館[東京都]
沖縄をテーマにした展覧会。沖縄出身者と本土から沖縄に向かったアーティスト34名による作品を見せている。全体的にモノクロのイメージをあえて前面化させることによって、いかにも南国の原色でイメージされる沖縄とは異なる、もうひとつの沖縄像を提案していたようだ。けれども、それが「プリズム」といえるほど乱反射しているかどうかは、微妙なところだ。
2008/12/21(日)(福住廉)


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