artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
菅野由美子 展

会期:1/13~31
ギャルリー東京ユマニテ[東京都]
壺や皿をひとつ、または数個ずつ原寸大で丹念に描いている。いや「描いている」というより「写している」というべきか。質感や立体感はあるのに、なぜか実在感が希薄なのだ。
2009/01/17(土)(村田真)
泉洋平 展

会期:1/17~31
studio J[大阪府]
画廊の壁面を取り巻く85頭の競走馬の絵画。それらはエドワード・マイブリッジの有名な連続写真を思わせる。ところがよく見ると、それらは一頭ずつ異なっていた。頭の中で、連続する1頭と静止する85頭が重なり合う。泉の作品はいつもこんな具合だ。視覚や認識の裏をかいて、常識の向こうに広がるもう一つの可能性を示唆する。その行為を控え目に淡々と行なう点も彼の美徳と言えよう。
2009/01/17(土)(小吹隆文)
吉岡俊直 展

会期:1/15~2/8
Gallery OUT of PLACE[奈良県]
映像、CG、写真作品が出品された。映像は自宅マンションの一角に巨大な水滴が現われて、遂には雫となって落下するというもの。水滴は「恐怖」のメタファーである。シンプルな作品だが、得体の知れない怖さを見事に表現していた。写真作品は、スイカの皮の部分のみを剥き、真っ赤な果実をむき出しにしたもの。まるで肉塊のような生々しさがあり、内視鏡で初めて自分の臓器を見た時のことを思い出してしまった。
2009/01/17(土)(小吹隆文)
山本竜基「私 心 景」

会期:11/26~1/17
MIZUMA ART GALLERY[東京都]
母親の女学生時代の写真に自分の写真を組み合わせて描いた《おかんと共に》、男の背中を毛穴まで克明に描出した《無題(背中)》など、自称スーパープライベート主義絵画。キショイなあ。
2009/01/16(金)(村田真)
池田学 展

会期:11/26~1/17
MIZUMA ART GALLERY[東京都]
正面の壁に大作がどーんと1点。これはすごい。190×340センチの大画面をミリ単位の細密画で埋めつくしている。北斎の大波が世界を丸ごと飲み込んだがごとき構図。これ1枚あれば1年は見飽きない。そう考えればお買得かも。いくらか知らないけど。
2009/01/16(金)(村田真)


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