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artscapeレビュー

カタログ&ブックス|2017年3月

2017年03月15日号

展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。

建築のポートレート


著者:香山壽夫
編集:長島明夫
ブックデザイン:郡司龍彦
発行:LIXIL出版
発行日:2017年3月1日
定価:2,200円(税別)
サイズ:200×170mm、96ページ

本書は、碩学の建築家・香山壽夫氏(東京大学名誉教授)による写真と文で、建築のエッセンスを鮮やかに捉える写文集です。
1964年の渡米以降、アメリカおよびヨーロッパの建築や都市をめぐって著者が撮影してきた無数の写真から、36点を厳選。撮影から数十年の時を経て、それぞれの写真にあらためて向きあい、文章が書き下ろされました。
建築家ならではの視点で撮られた写真、そして歴史的・文化的な広い視野のなか、親しみやすく確信に満ちた筆致で対象を描写した文章は、建築の専門家から一般の読者まで、多くの人を建築の奥深い魅力に引きこみ、新たな気づきをもたらすことでしょう。

出版社サイトより]



現代アート10講


編著:田中正之
著者:松井勝正、沢山遼、土屋誠一、畠中実ほか
発行:武蔵野美術大学出版局
発行日:2017年3月15日
定価:2,400円(税別)
サイズ:A5判、232ページ

現代アートの入門書。ポップアート、抽象表現主義、ミニマリズム、コンセプチュアル・アートから、フェミニズム・アート、メディア・アート、写真、建築、工芸を包括し、ポスト3.11 の美術まで、なぜそれが出現したのかを真剣に考えることによって、私たちの社会が抱える問題の本質がえぐり出される。いつの時代にも「現代アート」は存在する。アートは常に私たちの価値観を攪乱し、制度に揺さぶりをかけ、視座の見直しをせまるのだ。

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挑発する写真史


著者:金村修、タカザワケンジ
装幀・デザイン:大原大次郎、宮添浩司
発行:平凡社
発行日:2017年2月
定価:2,300円(税別)
サイズ:A5判、368ページ

現実を撮っても、真実は写らない。写真は現実から何かを奪っている。都市を撮り続ける写真家と、写真の最先端を読み解く評論家。「撮ること=見ること」という視点から、写真の《正体》に対話で迫る。[中略]写真の「上手/下手」、写真を「撮る/撮らない」、写真家の「純粋さ/仕事」、写真家の「正解/誤解」。写真の《歴史》を象るものとは。講義は「芸術か、記録か」の範疇を超えた──。

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絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで


著者:デイヴィッド・ホックニー、マーティン・ゲイフォード
発行:青幻舎
発行日:2017年2月1日
定価:5,500円(税別)
サイズ:A4変型、360ページ

一大センセーションを巻き起こした前著『秘密の知識』(日本語版)から約10年。思索を深め続ける現代美術界の巨匠デイヴィッド・ホックニーが、美術批評家マーティン・ゲイフォードとの対談を通して、絵画芸術の本質に迫る衝撃の一書。

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遙かなる他者のためのデザイン──久保田晃弘の思索と実装


著者:久保田晃弘
デザイン:中西要介
出版社:ビー・エヌ・エヌ新社
発行日:2017年2月21日
定価:2,600円(税別)
サイズ:四六判、448ページ

本書は、メディアアートの実践者として、また教育者として、最先端を走り抜けてきた久保田晃弘が、脱中心(=固着した人間中心主義から脱却すること、すなわち人間、ひいては社会が変わることを前提とした経験的想像力を超えたものづくり)を志向しながら、工学から芸術へ、「設計」から「デザイン」へと展開した、20年にわたる思索と実装を辿るデザイン論集です。

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2017/03/14(artscape編集部)

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