artscape
artscape English site
プライバシーステートメント
フォーカス
[新春企画]アート・ヴュー 2008
美術、写真、映画、建築、デザイン、演劇、ダンスなど、各ジャンルの批評家、ライター、作家らが、2007年を振り返りながら2008年注目のアートシーンを展望します。2月1日号まで随時更新!
デザイン
柏木博/かしわぎひろし・デザイン批評
Bruce Mau+Jennifer Leonard,
Massive Change
2008年に注目するデザイナーとその理由
──ブルース・マウ
80年代からMIT Pressの"ZONE"をはじめ多くのエディトリアルデザインを手がけてきたマウは、06年以来、"Massive Change"というタイトルの展覧会、講演をしている。現在の科学技術は、大きく変化し、継続できる移動システムやエネルギーのシステム、不可視を可視化するシステム、需要と供給のシステム、新素材の出現、戦争ではなく生命へのサーヴィス、廃棄のシステム、貧困の問題などに関して、有効な処方を提供しうる状況にあり、それは、わたしたちの生活環境をマッシブ(大規模)にチェンジ(変化)させる可能性を大きくふくんでいるのだという。そしてその科学技術を前提にデザインが処方を出すべきだとしている。
2008年に期待する展覧会・デザイン・ムーヴメントとその理由
ユーザー・オリエンテッドなデザインの広がりに期待している。
マーケティングによってデザインするのではなく、ユーザーが必要としているものをデザインしていくムーヴメントを期待している。久しくエレファントデザインの西山浩平が「空想生活」で展開しているが、さらなる方法論の出現を望みたい。また、ウィキペディアのように、人々がヴォランティア的に参加し、そのオープンソースを誰もが利用できるようにするといった動きの出現にも期待したい。
2007年に記憶に残った書物
──岡崎乾二郎 編著『芸術の設計──見る/作ることのアプリケーション』(フィルムアート社、2007)
建築、音楽、そしてダンスから美術にいたるまで、それを成立させている修辞学的構造を明らかにした刺激的な書物。鑑賞する技術は表現する技術でもあるという修辞学的視点はまた、充分に教育的でもある。
Index
建築/五十嵐太郎
写真/飯沢耕太郎
美術/小吹隆文
美術/市原研太郎
写真/小原真史
美術/福住廉
美術/暮沢剛巳
写真/土屋誠一
デザイン/藤崎圭一郎
美術/村田真
演劇/篠儀直子
建築/中谷礼仁
写真/深川雅文
映画/北小路隆志
美術/酒井千穂
建築/南泰裕
美術/ドミニク・チェン
美術/白坂ゆり
サブカルチャー/阿部嘉昭
映画/滝本誠
ダンス/木村覚
デザイン/川上典李子
デザイン/柏木博
映画/大久保清朗
美術/保坂健二朗
ページTOPartscapeTOP