|
デザイン |
|
|
|
|
2008年に注目するデザイナーとその理由 |
──ブルース・マウ
80年代からMIT Pressの"ZONE"をはじめ多くのエディトリアルデザインを手がけてきたマウは、06年以来、"Massive Change"というタイトルの展覧会、講演をしている。現在の科学技術は、大きく変化し、継続できる移動システムやエネルギーのシステム、不可視を可視化するシステム、需要と供給のシステム、新素材の出現、戦争ではなく生命へのサーヴィス、廃棄のシステム、貧困の問題などに関して、有効な処方を提供しうる状況にあり、それは、わたしたちの生活環境をマッシブ(大規模)にチェンジ(変化)させる可能性を大きくふくんでいるのだという。そしてその科学技術を前提にデザインが処方を出すべきだとしている。 |
|
2008年に期待する展覧会・デザイン・ムーヴメントとその理由 |
ユーザー・オリエンテッドなデザインの広がりに期待している。
マーケティングによってデザインするのではなく、ユーザーが必要としているものをデザインしていくムーヴメントを期待している。久しくエレファントデザインの西山浩平が「空想生活」で展開しているが、さらなる方法論の出現を望みたい。また、ウィキペディアのように、人々がヴォランティア的に参加し、そのオープンソースを誰もが利用できるようにするといった動きの出現にも期待したい。 |
|
2007年に記憶に残った書物 |
──岡崎乾二郎 編著『芸術の設計──見る/作ることのアプリケーション』(フィルムアート社、2007)
建築、音楽、そしてダンスから美術にいたるまで、それを成立させている修辞学的構造を明らかにした刺激的な書物。鑑賞する技術は表現する技術でもあるという修辞学的視点はまた、充分に教育的でもある。 |
|
|