artscapeレビュー

カタログ&ブックス | 2022年10月15日号[近刊編]

2022年10月15日号

展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます





峯村敏明著作集Ⅳ 外国作家論・選

著:峯村敏明
発行:美学出版
発行日:2022年8月30日
サイズ:A5判、396ページ

日本を代表する美術評論家の一人・峯村敏明の著作集全5巻がいよいよ刊行開始。第一弾は「Ⅳ 外国作家論・選」。






関西の80年代

編集:兵庫県立美術館
出品作家 : 森村泰昌、辰野登美子、吉原英里など
発行:兵庫県立美術館
発行日:2022年9月
32+50ページ*「カタログ・テキスト編」と「カタログ・図版編」の2冊綴りとなっております。

本書は兵庫県立美術館で開催(会期:2022年6月18日―2022年8月21日)の展覧会「関西80年代」展の公式図録です。







芸術文化の価値とは何か──個人や社会にもたらす変化とその評価(文化とまちづくり叢書)

著:Geoffrey Crossick、Patrycja Kaszynska
訳:中村美亜
発行:水曜社
発行日:2022年9月5日
サイズ:A5版、364ページ

「なぜ芸術文化は必要なのか」「芸術文化がもたらす効果はどのように捉えられるのか」という問いに取り組んだイギリスの政府機関AHRC(芸術・人文学研究会議)〈文化的価値プロジェクト〉報告書(2018)の邦訳である。この研究は、実証的・科学的研究を扱っていながら、歴史的・哲学的に深い洞察に満ちており、国際的な反響を呼んだ。本書はブラジル、チェコ版に続く邦訳。






名画の中で働く人々──「仕事」で学ぶ西洋史

著:中野京子
発行:集英社
発行日:2022年9月26日
サイズ:四六判、224ページ

「看護師」はひと昔前なら「看護婦」。神話の時代からある仕事とは? 「リケ女」の走りは命がけ! 知っているようで知らない、仕事のルーツや歴史を、『怖い絵』シリーズの中野京子が解説。今まで見えてこなかった、もうひとつの西洋史がそこにある。






社会のなかの美術 拡張する展示空間

著:中原佑介
発行:現代企画室
発行日:2022年9月28日
サイズ:B5変形、364ページ

「芸術の行くすえを見つめる中原佑介。後期旧石器時代の洞窟壁画から2000年代の「大地の芸術祭」まで、「展示」のあり方から芸術の変遷を論じ、未知の可能性を展望する中原芸術論の白眉。2000年代になって中原が「新たな芸術の展開を示すもの」と論じた「大地の芸術祭」。中原が「大地の芸術祭」に見たものは何だったのか。1950年代までさかのぼって国際展のあり方、観客と大衆、教育と美術などを論じたテキストを概観し、都市や文明の課題と芸術の接点について、中原が積み重ねてきた思考の軌跡をたどる。





ジャン・プルーヴェ 椅子から建築まで

監修:Galerie Patrick Seguin、Tamotsu Yagi Design、東京都現代美術館
解説:ジュリエット・キンチン
寄稿:早間玲子、田村奈穂、八木保、金田充弘
発行:millegraph
発行日:2022年9月28日
サイズ:A4変型、232ページ

20世紀の建築や工業デザインに大きな影響を与えたジャン・プルーヴェ(1901–1984)を紹介する大規模な展覧会の公式カタログ。プルーヴェが手がけたオリジナルの家具や建築物を豊富な写真によって収録。解説、エッセイ、貴重な資料も多数。仏Galerie Patrick Seguinとの共同発行。





いい絵だな

著:伊野孝行、南伸坊
発行:集英社インターナショナル
発行日:2022年10月5日
サイズ:四六判、240ページ

なぜ画家たちはリアルに描くことに夢中になったのか、ヘタな絵の価値とは何か、現代美術は何を言おうとしているのか、ファインアートとイラストは違うのか……。
描き手である二人がジャンルを跨ぎ、縦横無尽に語り尽くす。絵を描くとわかることがある。勉強だけではわからないことがある。本書を読むと、料理を自分の舌で味わうように絵が鑑賞できるようになる!?





ヴァロットン ─黒と白

発行:筑摩書房
発行日:2022年10月6日
サイズ:A4変形、240ページ


19世紀末パリで活躍した画家ヴァロットン。その独特の視点と多様な表現、卓越したデザインセンス溢れる黒一色の革新的な木版画180点を中心に紹介する作品集。






切手デザイナーの仕事〜日本郵便 切手・葉書室より〜

著:間部香代
発行:グラフィック社
発行日:2022年10月11日
サイズ:A5判、192ページ

日本の切手をつくっているのは、たった8人のデザイナーたち。作家・間部香代が日本郵便のドアを叩き、丁寧な取材とともに彼らの仕事を、その姿を、紐解きます。





絵画を読む ─イコノロジー入門

著:若桑みどり
発行:筑摩書房
発行日:2022年10月11日
サイズ:文庫判、288ページ

絵画の〈解釈〉には何をしたらよいか。名画12作品の読解によって、美術の深みと無限の感受性へと扉を開ける。美術史入門書の決定版。






半建築

著:長坂常
発行:フィルムアート社
発行日:2022年10月12日
サイズ:四六判、256ページ


初期の代表作「Sayama Flat」において、引き算や誤用という考え方のリノベーションで建築界にセンセーションを巻き起こしたスキーマ建築計画。日常の中での気づき、既存のものから得られる新たな発見をきっかけに、家具から建築、都市のスケールまで1/1を基本にデザインする独自の取り組みを「半建築」というキーワードのもと書き下ろした待望の一冊。








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2022/10/14(金)(artscape編集部)

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