artscapeレビュー

高橋匡太 展“Roomers”

2009年03月01日号

会期:2009/02/01~2009/02/21

MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w[京都府]

JR京都駅南側へと移転したヴォイス・ギャラリーのオープニング展。十和田市現代美術館の外壁を彩る照明のインスタレーションで知られる高橋匡太が、昨年のソウル・ビエンナーレ出品作をバージョンアップして披露した。作品は6つの映像がシンクロして明滅するもので、一つのテーブルを軸に男女の物語がシルエットで展開される。実はこの男女は別々に撮影されていて、二人の物語というのは見る側の思い込みに過ぎない。説明的要素を極力排することで、コミュニケーションの妙を浮き彫りにした本作。高橋の手腕が鮮やかに示されていた。

2009/02/01(日)(小吹隆文)

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