artscapeレビュー
村田真のレビュー/プレビュー
アクエリアス2009
会期:2009/10/12~2009/10/17
ギャラリー渓[東京都]
アクアリウムの次はアクエリアス。新宿歌舞伎町の靖国通りに面したビルの9階にあるギャラリーへ。そんなところにわざわざ出かけたのは、もちろん小山利枝子さんが出してるから。でも4人展なので、ついでにといっちゃなんだが、松永かの、吉田直、有坂ゆかりの若い3人の作品も見ることができた。それにしても絵画あり彫刻あり版画あり、内容的にもあまり共通性を感じさせないような不思議な4人展であった。
2009/10/13(火)(村田真)
高島屋美術水族館
会期:2009/10/07~2009/10/13
新宿タカシマヤ10階美術画廊[東京都]
絵画、彫刻、工芸による魚介類の作品を集めた水族館。出品は天野裕夫、出原司、岡村桂三郎ら16人。ぼくのお目当ては向山裕で、あいかわらず妙な生き物ばかり描いている。
2009/10/13(火)(村田真)
河口龍夫 展
会期:2009/10/14~2009/12/13
東京国立近代美術館[東京都]
河口龍夫といえばぼくが学生だったころ、天文写真に星の名を振った《コスモス》シリーズや、石に蛍光灯を貫通させた《関係》シリーズに感銘を受けた覚えがある。それはぼく個人の嗜好もさることながら、70年代という時代状況にぴったりハマっていたからでもあるだろう。だから当時ぼくが惹かれたようには、いまの若者は河口作品に惹かれないのではないかと思う。いや、もっと新しい錆を使った《関係 質》シリーズや、種を鉛に封じ込めた《関係 種子》シリーズのほうに惹かれるのかもね。
2009/10/13(火)(村田真)
ZAIMフェスタ・フィナーレ
会期:2009/10/02~2009/10/12
ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター(YCC)+創造空間9001+黄金町バザールコミュニティ[神奈川県]
ZAIM別館が使えなくなったかわりに、ZAIM以外の近隣の文化施設にも作品を展示できることになったので見に行く。YCCでは地下の空間にシムラブロスをはじめとする映像インスタレーションを、9001では今井紀彰が母とのコラボレーションを、黄金町ではフランシス真悟が壁画を見せている。感心したのは黄金町で、フランシス真悟の壁画にばかり気をとられ、真ん中に柱が立ってることに気がつかなかった。そういえばここへは何度か来てるけど、こんなとこに柱なんかなかったなあ。これがスクエアミーターの作品で、ZAIMの柱のコピーだそうだ。座布団1枚。
2009/10/09(金)(村田真)
松本秋則 展
会期:2009/09/29~2009/10/08
ストライプハウスギャラリー[東京都]
竹を縦割りにしたものを4~5本順に並べ、途中にこれも竹でつくった水車みたいな装置を仕掛けている。上からコップ1杯の水を流すと水車がまわり、その力で竹筒を打鳴らしたり弦を弾いたりして音を出す仕組だ。流した水は下に置かれたコップで受け、再び上から流すというエコな作品。あと、天井から竹筒を吊り下げ、底にあけた小さな穴からポトッ、ポトッと水滴を落とし、下に置かれた竹筒のなかの金属板に当ててキン、カン、コンと乾いた音を鳴り響かせる装置も。いずれも不ぞろいの竹を使った手づくりの「楽器」だから、唯一無二の玄妙な音だ。
2009/10/06(火)(村田真)