artscapeレビュー

五十嵐太郎のレビュー/プレビュー

《札幌大通地下ギャラリー 500m美術館》(2011)

[北海道]

《札幌大通地下ギャラリー 500m美術館》を見学した。2つの駅をつなぐ通路の片側がずっと展示場になっている。東京の行幸地下ギャラリーの方が空間はキレイだが、500m美術館の方が企画の独自性が強い。そして圧倒的な長さが壮快である。開催中の「旅するアート」展は、丹羽良徳の映像作品を含む、9組の作家を紹介していた。まちなかの空間をいかに使うかを探る、2014年の札幌ビエンナーレへの布石と言える場所だろう。

2013/09/01(日)(五十嵐太郎)

アトリエ・アンド・アイ+坂本一成研究室《egota house B》

[東京都]

竣工:2013年8月

坂本一成さんの《egota house B》のオープンハウスを訪れる。以前、平面を階ごとに縦・横の壁で交互に分割し、それをメゾネットでつなぎ、四方の見通しを確保するA棟(2004)も拝見したが、今回は同じ考えを踏襲しつつ、立体交差が増えたより複雑なパズルのように解き、開放的な空間を生む。

2013/08/31(土)(五十嵐太郎)

クリスチャン・ケレツ展 Christian Kerez

会期:2013/07/19~2013/09/28

TOTOギャラリー・間[東京都]

ギャラリー間のクリスチャン・ケレツ展へ。いわゆる大がかりな空間のインスタレーションがない、正統派の建築展だが、それゆえに構造や構成をきちんと見せる模型を通じて、彼の新しい建築の考え方がダイナミックに伝わってくる。コンセプトの表現としての模型の力を存分に発揮していることに好感をもった。

2013/08/31(土)(五十嵐太郎)

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アンドレアス・グルスキー展

会期:2013/07/03~2013/09/16

国立新美術館 企画展示室1E[東京都]

国立新美術館のアンドレアス・グルスキー展へ。建築的な視点をもって、世界を切り取る写真である。通常の個展では、各シリーズごとにまとめて作品を紹介するが、あえてばらばらに分解して配置していた。したがって、少しずつ変容していく同じ作家の小さな個展を連続して見るかのよう。おそらくキャプションを排し、番号だけのミニマルな展示を目指したのに、オーディオガイドの番号が付加され、残念だった。

2013/08/31(土)(五十嵐太郎)

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スター・トレック イントゥ・ダークネス

会期:2013/08/23

映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』を見る。派手なアクションもありつつ、でもSF的なギミックではなく、人間ドラマの力で最後まで物語の推進力を維持していた。9.11のテロや福島の原発事故を連想させるシーンもある。人類を襲うカーンはもっと強烈なキャにもなりえたかもしれない。モダニズムをベースとした建築だが、リチャード・マイヤーが設計したゲティ・センターが本部になっていた。

2013/08/29(木)(五十嵐太郎)