artscapeレビュー

建築に関するレビュー/プレビュー

クリストとジャンヌ=クロード展

会期:2016/10/05~2017/01/29

札幌宮の森美術館[北海道]

クリストの展覧会をやっていたので、札幌宮の森美術館へ。彼の活動をたどる内容で、知らない作品にも出会い、収穫はあったが、何よりも驚いたのは結婚式場・チャペルに付属する美術館だったこと。これが微妙な古典主義+大胆な壁画の建築で、ここのデザインは収蔵するアート作品並みだとよいのだが。

2016/11/28(月)(五十嵐太郎)

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丸田絢子《札幌の平屋》

会期:2016/11/28

[北海道]

丸田絢子の自邸、《札幌の平屋》へ。二層以上の箱型の家が並ぶ住宅地で、カーポートと軒下空間を抱えた門型フレームをぐいっと道路側に置き、シンプルかつフレキシブルなL字プランにゼロ勾配の屋根をかける。青木淳の事務所出身だが、前衛を目指すのではなく、小室雅伸が追求した北海道の環境に対応する建築を発展的に継承し、寒冷地の経験を引き継ぐ型を定着させる試みだった。その後、建築家が設計した住宅や自邸が集中する円山西町も案内してもらう。確かに、一目で建築家物件とわかる。それにしても北海道建築作品発表会が毎年ちゃんと冊子になっているのは羨ましい。

写真:左=上から2つ、札幌の平屋、円山西町 右=上から2つ、札幌の平屋、円山西町

2016/11/28(月)(五十嵐太郎)

北海道組 レクチャーシリーズ34「五十嵐太郎」

会期:2016/11/27

シネマカフェ[北海道]

北海道組の企画で、シネマカフェにてレクチャーを行なう。これまでに関わった展覧会や執筆した著作に触れながら、筆者が同時代的に知っている1980年代から現在までの大きな変化を語る。これは当然、いま当たり前だと思っていることも、いずれそうでなくなるかも、という歴史の可能性を学生に知ってもらうのが狙い。

2016/11/27(日)(五十嵐太郎)

《北菓楼札幌本館》

会期:2016/11/27

[北海道]

安藤忠雄、竹中工務店による北菓楼札幌本館へ。1926年の図書館(一時は美術館)を改造保存したプロジェクトである。煉瓦の外壁を残しつつ、一部復元を行ない、内部の吹抜けには細い柱の上に交差ヴォールトが連なる軽やかな白い天井を創出する。2階のカフェには天井まで届く巨大本棚を二面。話題性のある空間のためか、多くの人で賑わっていた。

2016/11/27(日)(五十嵐太郎)

札幌路面電車停留所

会期:2016/11/27

[北海道]

札幌へ。ローラン・ネイによる路面電車の狸小路の停留所を見学する。スチールをサンドイッチしたスリムなオブジェ的な形態に、複数の機能を埋め込む。動く電車側から見ても面白そう。強く主張しすぎるわけでもなく、街に良質なデザインを届けている。こういう優れた停留所が、日本にもっと増えたらよいと思う。

2016/11/27(日)(五十嵐太郎)