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建築に関するレビュー/プレビュー

第2回ヤング・アーキテクツ・プラザ「若手建築家による東日本大震災復興支援・建築デザイン」展

会期:2011/08/23~2011/09/22

オリエアート・ギャラリー[東京都]

オリエアート・ギャラリーの「若手建築家による東日本大震災復興支援・建築デザイン」展は、おおむね平地への洗練された高台案、傾斜地を生かした住宅配置、エネルギー系の提案に分類できる。この手の企画を見ると、なぜ現場を知る東北の建築家がいないのだろうかと、つい思ってしまう。

2011/09/21(水)(五十嵐太郎)

Visualizing Architectural Design Exhibition(VAD)国際建築イラストレーション展

会期:2011/09/17~2011/10/02

ポーラ ミュージアム アネックス[東京都]

UIA関連企画、ポーラミュージアムアネックスの国際建築イラストレーション展は、技術的にすぐれた大量のドローイングが紹介され、なかにはSF的な作品もある。が、ジャンル絵画というか、枠を突き抜ける異物はない。絵が巧いことは間違いないのだが、心をゆり動かすものではなく、アートとの違いを考えさせられる。

2011/09/19(月)(五十嵐太郎)

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洋上のインテリア II

会期:2011/08/06~2011/11/27

日本郵船歴史博物館[神奈川県]

日本郵船歴史博物館の「洋上のインテリア II」展は、近代建築家が手がけた船の内装デザインを紹介する、意欲的な企画である。取り上げられるのは、中村順平、村野藤吾、吉武東里、吉田五十八、剣持デザイン研究所などだ。1929年に浅間丸の内装をイギリスの会社に依頼したことから国辱論争が勃発し、「現代日本様式」のインテリアの誕生につながっていくストーリーは実に興味深い。

2011/09/19(月)(五十嵐太郎)

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メタボリズムの未来都市

会期:2011/09/17~2012/01/15

森美術館[東京都]

メタボリズムとは1960年に菊竹清訓、黒川紀章、槇文彦、榮久庵憲司ら建築家やデザイナーによって提案された理論で、要約すれば、建築・都市は新陳代謝を通じて成長・変化していく有機体でなければならないという説。しかし無機物のかたまりである建築を成長・変化させていかなければならないというのだから、根本的に無理がある。そのため荒唐無稽な未来が信じられていた時代には夢物語として話題を集めたものの、万博あたりを境に忘れられていった。たしかに建築が成長・変化していくのは不自然だが、しかし建築の集合体である都市は有機体のように成長・変化していかなければならない、というのは感覚的によくわかる。だから、メタボリズムに先行する丹下健三を含め、彼らの多くはひとつの建築としてではなく、都市レベルでのツリー状の集合建築を設計したのかもしれない。このような有機体としての都市という理念は、ある種の不気味さをともなうのも事実だが、3.11以降見直す価値が出てきたのではないか。震災によって会期がずれ込んだが、それだけに重要性を増した展覧会といえる。

2011/09/16(金)(村田真)

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OMA《マハナコン・タワー》

[タイ]

タイの国際ワークショップのあいだに、現代建築めぐり。ほかのアジアのグローバルシティと同様、ここでも都市のランドマークをめざす、OMAによる超高層ビルのプロジェクト、《マハナコン・タワー》が動いていた。改めて、東京にはもはやそうした活力がないのかと思う。《マハナコン・タワー》は、ミース的な均質空間を崩す、ヴォリュームを分節する帯が螺旋を描きながら駆け上がっていく、ホテル、マンション、商業施設が複合した建築である。

2011/09/11(日)(五十嵐太郎)