artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
みる、つなぐ、ひらく

会期:2010/03/23~2010/04/04
BankARTミニギャラリー[神奈川県]
BankARTスクール飯沢耕太郎ゼミの受講生による写真展。ゼミは「ポートフォリオを作る」というテーマだったので、写真作品だけでなくポートフォリオも出品。写真では高木亜麗の作品が清新、ポートフォリオではなかちゃんの感性が光る。
2010/03/23(火)(村田真)
第36回人人展

会期:2010/03/14~2010/03/24
東京都美術館[東京都]
1974年に中村正義や山下菊二、星野眞吾らを中心に結成された人人会。本展は同会が主催する36回目の展覧会。団体展にありがちな因襲的な気質や窮屈な束縛感とは裏腹に、なんでもありの作品が立ち並び、見ていてじつにおもしろい。妖怪のような奇妙な生物を描いた大野俊治やF1のような流線型のフォルムで自動三輪車を作り出したLUNE、人間の横隔膜を精緻に描き出した亀井三千代、軽妙洒脱な墨絵を描いた古茂田杏子など、それぞればらばらな作品ながらも、密度が濃い。なかでも伝説のハプナーにして「ビタミン・アート」の提唱者で知られる小山哲生は、マリリン・モンローの顔をモチーフにした絵を十数枚発表したが、その顔面を微妙にデフォルメしながら最終的に骸骨まで描ききる展開の過程がおもしろい。セックス・シンボルとしてのマリリンが内側に抱える闇をえぐり出すような小山の手つきと視線が恐ろしくも感じられる絵だ。
2010/03/22(火)(福住廉)
ほとばしるエネルギー:横浜市民ギャラリーをかけぬけたアヴァンギャルドたち──60~80年代を中心に

会期:2010/03/02~2010/03/23
横浜市民ギャラリー[神奈川県]
ポンペイ展とは打って変わってこちらの会場は閑散としている。そりゃまあ2000年前のポンペイのフレスコ画に比べりゃ、こっちの絵はまだ20~50年しかたってないからな。横浜市民ギャラリーは1964年に開館、「今日の作家展」などを通して集めてきた作品を紹介している。岡本太郎から宮脇愛子、池田満寿夫、菅木志雄まで、なんか1周遅れのアヴァンギャルドを見てるようなわびしさも。
2010/03/21(日)(村田真)
ポンペイ展

会期:2010/03/20~2010/06/13
横浜美術館[神奈川県]
去年も上野の西洋美術館でやったばかりなのに、またポンペイ展。ここ10年ほどで3~4回は開かれてるぞ。そんなに人気かポンペイ。しかも日曜ということもあるが意外な混みよう。地震と火山の国日本だからこそ無関心ではいられないのかも。学術研究的な昨年の展示より、今回のほうがフレスコ画がたくさん出ていてうれしい。売店ではポンペイ糖を売っていた。
2010/03/21(日)(村田真)
合田佐和子 展
会期:2010/03/01~2010/03/20
ギャラリー椿[東京都]
70~80年代の旧作も出ているが、メインはここ3~4年ほどの新作。マリリン・モンローやブルック・シールズら女優の顔を虹色で描いている。でもジョーン・クロフォードのように、戦前に活躍した女優のほうが絵としてしっくりくるのはなぜだろう。それは女優の違いというより、おそらく元ネタにした写真の違いによるのではないかしら。昔の写真のほうがモノクロで被写体深度も浅く、露光時間が長かったため、モデルの人間性まで染み出ているからだろう。
2010/03/20(土)(村田真)


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