artscapeレビュー

美術に関するレビュー/プレビュー

プレビュー:死なないための葬送 荒川修作 初期作品展

会期:2010/04/17~2010/06/27

国立国際美術館[大阪府]

荒川修作が渡米する直前に村松画廊と夢土画廊で発表した棺桶型の立体作品。既存の芸術と日本の美術状況を葬り去り、新たな芸術への出発を意図したともいわれる同作品のうち、日本国内の美術館が所蔵する20点が集結する。全国に散らばる初期作品が一堂に会するのは初めてのことであり、当時の荒川が何と決別し何を生み出そうとしていたのかを再考するうえで貴重な機会となる。

2010/03/20(土)(小吹隆文)

プレビュー:Food for the senses

会期:2010/04/06~2010/04/18

海岸通ギャラリー・CASO[大阪府]

彫刻の国谷隆志と松村晃泰、絵画の田中秀和と中屋敷智生による展覧会。タイトルから察するに、タイプや素材の違う作品が並ぶことで見る者の感覚をさまざまな角度から刺激することを狙っているのか。会場は広大なスペースが売りなので、グループ展といってもひとり当たりのスペースは十分確保できる。4つの個展を一度に味わうつもりで出かけたい。

2010/03/20(土)(小吹隆文)

プレビュー:レゾナンス 共鳴 人と響き合うアート

会期:2010/04/03~2010/06/20

サントリーミュージアム[天保山][大阪府]

人が生きていくうえで体験するさまざまな様相──生と死、喜び、悲しみ、愛、憎しみ、笑い──を浮かび上がらせた現代アート作品を紹介。国内外20作家の120点が出品される。海外組はキーファーやロスコ、ライプなど既に名声を隔離した巨匠が多いのに対し、国内組は西尾美也や梅田哲也、伊藤彩らニューカマーを数多く起用しているのが興味深い。また、欧米のアートマーケットで大人気を博しているラキブ・ショウの参加も注目だ。

2010/03/20(土)(小吹隆文)

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フルコース食と現代美術part6

会期:2010/03/19~2010/03/31

BankARTスタジオNYKほか[東京都]

BankART好例の「食と現代美術」、今回は1カ所で見たり食べたりするのではなく、馬車道から黄金町まで7つのポイントを巡りながら、アーティストの料理や野毛の鯨料理、そしてなんと一般家庭の食事までいただいちゃおうというBankARTならではのフルコース企画。実際に食べ歩きするので、昼夜2部制で各回50人(25組)限定となっている。まずNYKで木村崇人の電気ソーセージを食べ、本町実験ギャラリーで酒を飲み、ぴおシティでクジを引き、野毛で鯨を食い、かもめ荘で白飯を、一般家庭でおかずをもらい、桜荘で食すという順。しかしこれはもはや現代美術とか展覧会とかの枠を踏み外してしまっていないか。次回はどうする?

2010/03/19(金)(村田真)

美ナビ展

会期:2010/03/12~2010/03/28

森アーツセンターギャラリー[東京都]

なにかと思ったら、美術系学生と企業を結ぶ「就活アート展」だそうだ。就活などしないのが美大生だと思っていた。時代は変わった。

2010/03/19(金)(村田真)