artscapeレビュー

美術に関するレビュー/プレビュー

津川奈菜「境界にあるものたち」

会期:2016/03/19~2016/04/03

ギャラリーサイトウファインアーツ[東京都]

木枠に留めないキャンバス布にざっくり描いている。案内状では数十枚を壁一面に貼ってインスタレーションっぽく展示しているが、実際には木枠に張らないまま3、4点だけ額装して飾ってるため、いかにも商品然としている。売るならいいかもしれないが、見せるだけならそのまま壁に何十枚も並べたほうが説得力がある。

2016/03/21(月)(村田真)

黄金町レビュー

会期:2016/03/11~2016/03/21

高架下スタジオ・サイトAギャラリー+八番館+ハツネウィングなど[東京都]

昨年4月から黄金町のレジデンス・プログラムに参加していた14組のアーティストによる成果発表。毎年行なわれる「黄金町バザール」とは違って、ゲストキュレーターもいなければテーマもない。だから小さな展覧会が小さな会場(元“ちょんの間”)でパラパラと開かれてるだけで、なんかパッとしないなあ。客もほとんどいないので寂しいぞ。片岡純也+岩竹理恵による循環型のインスタレーションや、楊珪宋による内臓をモチーフにした陶器はおもしろいんだけどね。

2016/03/21(月)(村田真)

Assembridge NAGOYA 五十嵐太郎×服部浩之×米澤隆「地域美学スタディ vol.1:批判的地域主義の現在形」

会期:2016/03/20

慶和幼稚園ホール[愛知県]

図像を一切使わない下道基行による言葉の地図を手に街を歩き、岡本太郎の壁画がある慶和幼稚園ホールに移動する。ここでキュレーターの服部浩之がモデレートする「地域美学スタディvol.1:批判的地域主義の現在形」に登壇する。僕からは概念の説明と現状、米澤隆は強い形態の建築ながら、今風のリレーショナルな説明を強調した自作のプレゼンテーションを行なう。話題は、地域とアートの話にも及ぶ。

2016/03/20(日)(五十嵐太郎)

MAT Exhibition vol.1 ペーター・フィッシュリ/ダヴィッド・ヴァイス 毛利悠子「THE BEGINNINGS(or Open-Ended)」Part2

会期:2016/02/26~2016/03/27

Minatomachi POTLUCK BUILDING 3F:Exhibition Space[愛知県]

そして「THE BEGINNINGS」展は、「事の次第」と毛利悠子の新作を取りあげ、後者は前者のループする機械仕掛けを継承しつつ、スキャンの反復とズレによる心霊的なイメージを生む。

2016/03/20(日)(五十嵐太郎)

東京藝術大学コレクション 麗しきおもかげ 日本近代美術の女性像

会期:2016/03/05~2016/04/17

名古屋市美術館[愛知県]

名古屋市美の「麗しきおもかげ」展は、東京藝大のコレクションをベースに女性を描いた日本近代の絵画を総覧する企画である。知らない作家も多く、だからこそ個別の特徴よりも時代のモードの変遷が感じられた。2階の展示は、日本画科の卒業制作に絞る。こうして通覧すると、確かに洋画よりも日本画の方が漫画やアニメに近いことがよくわかる。

2016/03/20(日)(五十嵐太郎)

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