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美術に関するレビュー/プレビュー

イメージの力──国立民族学博物館コレクションにさぐる

会期:2014/02/19~2014/06/09

国立新美術館 企画展示室2E[東京都]

国立新美術館の「イメージの力」展へ。国立民族学博物館コレクションを使い、ケ・ブランリのように、アート的に見せる。それにしても、民族の違いを超えて、人類が同じく仮面を共通に用いながら、その造形は驚くほどに多様だ。展示の後半における現代のハイブリッド化も刺激的(飛行機の棺桶とか、兵器を素材にしたオブジェなど)である。

2014/05/05(月)(五十嵐太郎)

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森美術館10周年記念展 アンディ・ウォーホル展 永遠の15分

会期:2014/02/01~2014/05/06

森美術館[東京都]

森美術館の「アンディ・ウォーホル展」は混んでいた。顔などの具象的イメージは機械化された技術=写真を使うが、鮮やかな色彩構成やズレる輪郭などの抽象的な表現は、手の痕跡が強く残るという、20世紀初頭の絵画とは違う方法による具象と抽象の組み合わせが魅力的だ。そして60年代は、メディアがカラー化した時代で、それがよく反映されている。

2014/05/05(月)(五十嵐太郎)

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MOTコレクション 第2部クロニクル1966──|拡張する眼

会期:2014/02/15~2014/05/11

東京都現代美術館 常設展示室1階、3階[東京都]

常設展示のMOTコレクション「第2部 クロニクル1966──|拡張する眼」は、篠原有司男のインテリア・デザインから始まり、磯崎新が関わった「空間から環境へ」展や映画「他人の顔」、そして吉村益信のホワイトハウスのことなども展示され、60年代のジャンル横断の雰囲気が楽しめる。建築の側からも興味深い内容だった。

2014/05/05(月)(五十嵐太郎)

MOTアニュアル2014フラグメント──未完のはじまり──

会期:2014/02/15~2014/05/11

東京都現代美術館 企画展示室3F[東京都]

東京都現代美術館の『MOTアニュアル2014フラグメント』展へ。今回はタイトルがまさに各作品を串刺しにするテーマとなっている。また展示デザインや空間構成も良い。高田安規子・政子によるスケールや素材を横断するミニチュア細工が興味深い。福田尚代は本と文具を操作、青田真也は表面を削った静物画、パラモデルは地下鉄の駅をどんどんつなぐ。
写真:上から、パラモデル《キソまたはウソの模型》、高田安規子・政子《修復》

2014/05/05(月)(五十嵐太郎)

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都築響一「独居老人スタイル」展(後期)

会期:2014/05/03~2014/06/01

ナディッフギャラリー[東京都]

アウトサイダーな独居老人シリーズ第2弾。今回は秋山祐徳太子、戸谷誠、首くくり栲象、ダダカン、川崎ゆきおと知る人ぞ知るラインナップ。中央のテーブルに秋山祐徳太子のブリキ彫刻が並び、壁には戸谷誠が延々と描き続ける絵巻や、股間に黒い卵の殻をつけて逆立ちするダダカンの写真、自宅で何十年も首吊りイベントを繰り返す首くくり栲象のビデオ、ダウナー系の漫画家川崎ゆきおの原画などが展示されている。前期の「素人」たちに比べると知名度も生産量も高い「アーティスト」が多いせいか、作品は数段グレードアップした反面、展示は各アーティストの顔見せ的な紹介にとどまり、炸裂感には乏しかった。

2014/05/04(日)(村田真)