artscapeレビュー
プレビュー:小出麻代 うまれくるもの
2017年03月01日号
会期:2017/03/10~2017/04/09
あまらぶアートラボ A─Lab[兵庫県]
2015年に開館した兵庫県尼崎市のアートセンター「あまらぶアートラボ A─Lab」。そのオープニング展として行なわれた「まちの中の時間」では、出展作家のヤマガミユキヒロ、小出麻代、田中健作が展覧会終了後に1年間かけて尼崎市でフィールドワークを行ない、その成果を2016~17年に順次個展として発表するプロジェクトが組まれていた。すでに昨年にはヤマガミが個展を行ない、2人目として登場するのが小出麻代である。小出は、糸、紐、紙、セロファン、鏡、鉛筆、版画、照明などの小ぶりな素材を組み合わせたインスタレーションで知られる作家だ。展示空間の特性や、自身の記憶、感性を自然なかたちで融合させる術に長けており、繊細でしなやかな作風には定評がある。「うまれくるもの」と題した本展で、彼女が尼崎で見つけ、感じたものに思いを馳せたい。
2017/02/20(月)(小吹隆文)