artscapeレビュー
柴田純生 展
2010年02月01日号
会期:2010/01/12~2010/02/07
ギャラリーなかむら[京都府]
アクリル樹脂を素材にした立体で知られる柴田純生だが、今回の新作はまったくの別系統。緩やかに湾曲させたアルミ板にパール系の特殊な塗料を吹き付けた平面(半立体?)が発表された。作品は、見る角度や光の当たり方次第で色彩がどんどん変化するのが特徴。例えば真正面から見た時は金色の作品は、近づくに従って紫色へと見た目を変える。それはひとえにパール系の塗料の仕業だが、作家が不在だったのでその秘密を聞き出すことはできなかった。シンプルな形態で一見ミニマルアート風だが、実は雅やかな芳香をふりまく作品を前に、ベテランアーティストの実力を再認識した。
2010/01/21(木)(小吹隆文)