artscapeレビュー
村田真のレビュー/プレビュー
続・朝鮮通信使2010
会期:2010/08/06~2010/08/31
ソウルから越後妻有まで[ソウルから越後妻有まで]
BankART自身が企画・実践する必殺プロジェクト。江戸時代に行き来した朝鮮通信使を現代によみがえらせようというもので、ソウルからメンバーを増減させながら釜山、対馬を通り、下関から船をチャーターして瀬戸内国際芸術祭にジョイント。その後は大阪、名古屋、横浜などに寄って最後は越後妻有まで行ってしまおうという無謀な計画だ(ちなみにソウルと越後妻有は緯度がほぼ同じ)。この間、BankARTのスタッフはほぼ全員が参加するため、BankARTは空っぽ状態。というより、BankARTそのものが日韓を移動してる状態というべきか。残念ながらぼくは1日だけの参加だったが、この日が道中もっとも参加者が多かった(日韓合わせて20人以上)という。今朝、高松空港から高松駅に向かい、スタッフと落ち合ってチャーター船で直島へ。地中美術館、家プロジェクトを見て、大竹伸朗の「I�・湯」を時間がないので外から鑑賞。それにしてもすごい人出、とりわけ直島は芸術祭の中心的な場所だからとくに人が多いようだ。高松に戻り、日韓で宴会。
2010/08/19(木)(村田真)
桑久保徹「海の話し 画家の話し」
会期:2010/08/07~2010/09/26
トーキョーワンダーサイト渋谷[東京都]
そうか、砂浜に巨大な穴を掘るモノクロームに近い絵を数年前よく見かけたが、作者は桑久保だったんだと今回初めて気がついた。たしかに海岸はいまも描き続けているが、色彩がぜんぜん違う。ていうか、この色彩の発見こそ現在の桑久保を桑久保たらしめているもの。聞くところによると、彼は自分のなかに「クウォード・ボネ(クワクボ+クロード・モネ)」という架空の画家を設定し、彼に描かせているのだそうだ。なるほど、これなら他人事のように描けそうな気がする。
2010/08/18(水)(村田真)
遠藤利克「Trieb⇔Void」
会期:2010/08/17~2010/09/05
ヒルサイドフォーラム[東京都]
回廊式のギャラリーに数点の大作が並んでいる。とくに凹型の《Trieb-水路》と臼型の《空洞説・2010 AKIYAMA》は、ともに表面を焼いて黒こげにしたもので、その物量感は展示空間を狭く感じさせるほど圧倒的。Trieb(欲動)とかVoid(空洞)とか謎めいた言葉がちりばめられているが、理屈はともかくとして、表面が黒こげの巨大な木のかたまりがズンと置かれているというだけで心がざわめかないか。
2010/08/18(水)(村田真)
ブルーノ・ムナーリ展
会期:2010/06/26~2010/08/29
横須賀美術館[神奈川県]
前日は家族で浦賀水道を望む海岸で遊んで、観音崎京急ホテルにお泊まり。この日は炎天下、丘の上のアスレチックの森で遊び、帰りに汗だくになりながら美術館の屋上から入館。ワークショップルームで絵の描かれた透明プラスチックを何枚か組み合わせて遊ぶゲームに夢中になり、展示はほとんど素通り。正直、涼みに行っただけでした。
2010/08/17(火)(村田真)
こどものにわ
会期:2010/07/24~2010/01003
東京都現代美術館[東京都]
うちのガサツなガキどもは、床に顔料で描いた花畑を踏んでいく大巻伸嗣にも、オプティカルな映像インスタレーションの出田郷にも興味を示さない。唯一積極的に参加したのはKOSUGE1-16の巨大サッカーボードゲームだけ。アホでもいい、たくましく育ってほしい。
2010/08/12(木)(村田真)