artscapeレビュー
五十嵐太郎のレビュー/プレビュー
ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
会期:2016/11/11
[全国]
映画『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』を見る。前作『アウトロー』に比べると、主人公の独り者感をなくし、人と人の関係性の萌芽が生まれているが、同じくトム・クルーズが演じる「M:i」のシリーズとは真逆のローテク・アクションは健在だった。「スタートレック」の新作がウェルメイドだけど、映像を加工しすぎているために、あまり肉体を感じないのに対し、この映像は痛みが伝わる。
2016/11/11(金)(五十嵐太郎)
冨田勲 追悼特別公演 冨田勲×初音ミク「ドクター・コッペリウス」
会期:2016/11/11~2016/11/12
オーチャードホール[東京都]
第一部はミクと初共演となった「イーハトーブ交響曲」を演奏し、第二部が冨田の死去のために、一部未完に終わったコッペリウスを披露する。第一部と違い、リアルなバレエのダンサーとの共演だが、人間の視覚はかなり騙しやすいせいか、自然に感じられた。一方、ミクの身体なき声は、この世の感じではなく、不思議な聴覚体験だった。
2016/11/11(金)(五十嵐太郎)
SENSE OF MOTION あたらしい動きの展覧会
会期:2016/11/09~2016/11/20
スパイラルガーデン[東京都]
ベアリングを製造する日本精工株式会社の創立100周年を記念し、円形の吹抜けを見事に活用したエマニュエル・ムホーのインスタレーションのほか、ライゾマ、ナデガタ、石黒猛らが出品している。カタイ会社だが、その製品のイメージをうまくアートとデザインで表現した企画。なお、築30年越えのスパイラルも建築として改めて隅々まで見学すると、ほかの槇文彦による建築と同様、いまだよい状態である。
写真:左=上から、ナデガタ、エマニュエル・ムホー 右=エマニュエル・ムホー
2016/11/11(金)(五十嵐太郎)
スマートイルミネーション横浜2016
会期:2016/11/02~2016/11/06
象の鼻パーク、横浜市開港記念会館ほか[神奈川県]
スマートイルミネーション横浜2016へ。わりとゆるい光のアートが多かったけれど、すごい人出に驚かされた。昼だと興ざめみたいな作品も、夜だとあまりよく見えないので、相当下駄を履かせることができるかもしれない。東京藝大による馬車道の歴史博物館ファサードへのプロジェクションは、古典主義建築の枠組を生かした映像表現になっており、よかった。
2016/11/05(土)(五十嵐太郎)
黄金町バザール2016 アジア的生活
会期:2016/10/01~2016/11/06
黄金町エリアマネジメントセンター[神奈川県]
毎年恒例のイベントとなり、アジアの作家が多く参加する平常運転の展示だった。個人的にはユ・ソンジュンや津川奈菜の絵が印象に残る。ハツネウィングでティエムラボやパーシモンヒルズアーキテクツがリノベーション的な空間デザインを行なう。横浜にぎわい座では、西倉潔、安田博道、敷浪一哉、青島琢治らの建築家が展示していた。ただし、模型はケース越しではなく、生で見たかった。
写真:左=上から、パーシモンヒルズアーキテクツ、ティエムラボ 右=上から、津川奈菜、西倉潔、ユ・ソンジュン
2016/11/05(土)(五十嵐太郎)