artscapeレビュー

五十嵐太郎のレビュー/プレビュー

ガジャ・マダ大学(UGM)建築学科

[インドネシア]

ハリーさんの母校であるガジャ・マダ大学(UGM)の建築学科を表敬訪問する。キャンパスに大きな竹の構築物がつくられていた。ほかにも興味深い開放的な建築がある。日本に留学経験した先生が多い。日本と比べて、院の進学率はそれほど高くないが、卒業生はデザイン系の仕事に就く割合が大きいようだ。

2016/03/30(水)(五十嵐太郎)

《Wisma Salam》

[インドネシア]

Romo Mangunwijayaが設計した《Wisma Salam》は、教会を中心とした複合施設であり、ドミトリーを備え、職業訓練なども行なう場だ。徹底して多様な素材と装飾によって全面が高密度に覆われ、それもある意味でのヘタウマで驚かされる。統合的な「建築」ではない。アウトサイダー建築とでも言うべきか。

2016/03/30(水)(五十嵐太郎)

ボロブドゥール

[インドネシア、ボロブドゥール]

ボロブドゥールを散策する。およそ25年ぶりの再訪となるが、やはり圧倒的な建築だ。大きな丘の上に石の構築物を加えた壮大なスケール感は、モエレ沼公園を想起させるが、石によるピクセル建築と言うべき膨大な図像は宗教建築ならではの作業量である。石彫の入れ方は、ロマネスクの教会と比較すると興味深い。付属博物館は再現された当時の船、野ざらしで置かれた石片のパーツ群などを展示する。そして最後の出口は、動線が蛇行する物売りのマーケットが延々と続く。

写真:左列、右上=ボロブドゥール遺跡、右中・下=付属博物館

2016/03/30(水)(五十嵐太郎)

ジョグジャカルタ

[インドネシア、ジョグジャカルタ]

大都市のジャカルタに対して、古都のジョグジャカルタは落ち着く。グリーンホスト・ブティックのホテル・プラウィロタマンに宿泊する。CV TIM TIGAによる設計は、緑面に覆われたファサード、プール上の細い中庭、屋上の人工菜園を特徴とし、403 ARCHITECTUREを想起させるようなリノベーション的なインテリアが楽しい。

写真:左上=グリーンホスト・ブティック、左下・右列=ホテル・プラウィロタマン

2016/03/29(火)(五十嵐太郎)

スカルノ・ハッタ国際空港

[インドネシア、ジャカルタ]

ジャカルタの空港へ。国際空港はリゾート風の伝統屋根のデザインであり、ポール・アンドリューらしくない設計のように思えた。国内線はセキュリティを過ぎて、各ゲートに分岐しながら、移動する途中、完全に屋外としてのブリッジを移動するのだが、これこそがインドネシアらしい空間のあり方である。

2016/03/29(火)(五十嵐太郎)