artscapeレビュー
ボロブドゥール
2016年04月15日号
[インドネシア、ボロブドゥール]
ボロブドゥールを散策する。およそ25年ぶりの再訪となるが、やはり圧倒的な建築だ。大きな丘の上に石の構築物を加えた壮大なスケール感は、モエレ沼公園を想起させるが、石によるピクセル建築と言うべき膨大な図像は宗教建築ならではの作業量である。石彫の入れ方は、ロマネスクの教会と比較すると興味深い。付属博物館は再現された当時の船、野ざらしで置かれた石片のパーツ群などを展示する。そして最後の出口は、動線が蛇行する物売りのマーケットが延々と続く。
写真:左列、右上=ボロブドゥール遺跡、右中・下=付属博物館
2016/03/30(水)(五十嵐太郎)