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五十嵐太郎のレビュー/プレビュー

BankART Life IV 東アジアの夢

会期:2014/08/01~2014/11/03

BankART Studio NYK[神奈川県]

会場間をつなぐバスでBankARTへ。あいちトリエンナーレではできなかったが、こうした無料シャトルバスの存在はありがたい。「東アジアの夢」を再び見る。これまでの企画展や海外交流など、BankARTの活動の集大成的な内容だ。あいちトリエンナーレに参加した山下拓也も展示壁を素材に作品を制作している。




山下拓也《L.A coHAMA OLYMPIC 14》2014


2014/10/26(日)(五十嵐太郎)

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ヨコハマトリエンナーレ2014「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」

会期:2014/08/01~2014/11/03

新港ピア[神奈川県]

ヨコハマトリエンナーレの2週目として、新港ピアを訪れる。初回が内覧会で慌ただしい状況だったので、メルヴィン・モティの空っぽのエルミタージュ美術館における不在の絵画のツアー音声、アクラム・ザタリが友人の祖母の若き日のヌード写真を契機に当時の撮影者にたどりつき、歴史をほりおこす映像などの作品を見る時間がようやくとれた。


写真:やなぎみわ《演劇公演「日輪の翼」のための移動舞台車》2014(東北画の部分)

2014/10/26(日)(五十嵐太郎)

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まち歩き(シルク遺産見学会)

会期:2014/10/26

旧三井物産横浜支店倉庫[神奈川県]

解体問題が起きている旧三井物産横浜支店倉庫の「外観」見学会に参加した(おそらく、所有者が内部の立入りを認めないため)。堀勇良が講師として解説を行なう。明治末の先駆的な建築ゆえに、壁が煉瓦造、内部の床は木造、柱と屋根はRC造という過渡期のハイブリッドな構造だ。外観は崩した古典主義が少し入る。ただ、外壁は薄く白い化粧煉瓦タイル張りのために、赤レンガ萌えにこの魅力が伝わりにくいのが、もったいない。

2014/10/26(日)(五十嵐太郎)

センティール・ラ・セゾン千秋公園

[秋田県秋田市]

竣工:2013年

秋田駅の近くに納谷建築設計事務所が手がけたセンティール・ラ・セゾン(2013)を見学する。北海道で展開し、本州に進出したウエディングの会社が、今年オープンさせたものだ。考えてみると、建築家がチャペルだけでなく、施設全体の空間構成をデザインするケースは意外とめずらしいかもしれない(ただし、飲食エリアなどの内装は別のインテリアデザイナーが担当)。町に向かって、頂部のチャペルに至る斜めの大階段の空間を壁から張りだしつつ、そこをガラス張りにすることで、外部に祝祭の雰囲気を伝える。またバンケットでは、新郎新婦が登場する高所にたってみたが、壮観な眺めだった。

2014/10/25(土)(五十嵐太郎)

公益社団法人日本建築家協会東北支部・秋田地域会主催 住宅再考 III 「現代の住宅を語る」

会期:2014/10/24

秋田市にぎわい交流館AU 4階第1、2研修室[秋田県]

秋田のにぎわい交流館AUにおいて、「現代の住宅を語る」シンポジウムを行なう。過去7回のJIA東北住宅大賞の歴代受賞者と、審査を担当してきた古谷誠章、中村光恵、五十嵐らがトークに参加し、東北らしさをめぐって議論した。福島県を拠点とする2組の建築家が、311以降の心構えを語っていたのが印象的である。もちろん、現時点において派手にできることは多くない。東京、あるいはメディアの中心からは、地元建築家の活動がほとんど見えていないように感じることが気になってしまう。

2014/10/24(金)(五十嵐太郎)