artscapeレビュー
artscape編集部のレビュー/プレビュー
カタログ&ブックス | 2022年3月1日号[テーマ:「文字を作る」ことを通して世界を眺める/世界とつながる5冊]
注目の展覧会を訪れる前後にぜひ読みたい、鑑賞体験をより掘り下げ、新たな角度からの示唆を与えてくれる関連書籍やカタログを、artscape編集部が紹介します。
今回ピックアップするのは、書体設計士・鳥海修さんの展覧会「鳥海修 もじのうみ:水のような、空気のような活字」(京都dddギャラリーにて1月15日~3月19日開催)。「ヒラギノフォント」や「游明朝体」など、インフラのような書体の数々を手がけられてきた鳥海さん。文字を作る行為は、世界のどんな部分に波及し息づくのか。そんな想像が膨らむ5冊を選びました。
今月のテーマ:
「文字を作る」ことを通して世界を眺める/世界とつながる5冊
1冊目:文字を作る仕事
Point
鳥海自ら書体設計の仕事について綴ったエッセイ。今回の展覧会タイトルにもある「水のような、空気のような」という言葉は、鳥海が書体設計士を志すきっかけとなったタイポグラファー・小塚昌彦によるもので、2016年刊行の本書にも登場します。黒子としての書体設計士の美意識をより深く知られる一冊。
2冊目:グーテンベルクの銀河系 活字人間の形成
Point
グーテンベルクの印刷文化がいかに個人主義を生んだのかを語る、マクルーハンの論説集。本展キュレーターの堤拓也さん曰く「鳥海の書体設計の仕事もこの延長にある」そう。「『水のような、空気のような活字』とはすなわち、均質かつ画一的な紙面空間を作るという西洋近代社会の要請だったのです」と両者を結びつけます。
3冊目:日本語活字ものがたり 草創期の人と書体(文字と組版ライブラリ)
Point
日本の近代活字の草創期、ひらがな/カタカナ/漢字といった複数種の文字が混在する日本語を活字にするゆえの格闘を伝える貴重な一冊。「極東に位置する日本においても、キリスト教と活字文化というものが切っても切れないということがわかります」(堤)。鳥海と、さらに上の世代の書体設計のあり方を比較しても興味深い。
4冊目:本をつくる 書体設計、活版印刷、手製本─職人が手でつくる谷川俊太郎詩集
Point
本づくりのプロたちが谷川俊太郎詩集『私たちの文字』を作る過程を捉えた記録集。鳥海による、谷川の詩のためのかなフォント「朝靄」の制作風景だけでなく、それが活版で組まれ、印刷、手製本されるまでの職人たちの手仕事が丹念に綴られた一冊。「朝靄」完成までの資料とともに、実際の特装本が本展でも展示されています。
5冊目:銃・病原菌・鉄 上巻
Point
かつて貧しかった欧州の国々が、いかに世界で覇権を握っていくことになるのか。生物学や言語学、宗教学など多様な視点から社会の転換を読み解くことで、人類史の見方が塗り替えられる一冊。「世界三大発明の『火薬』『羅針盤』『活版印刷術』とともに『活字』が世界史に与えた影響を間接的に想像するとより面白い」(堤)。
鳥海修「もじのうみ:水のような、空気のような活字」
会期:2022年1月15日(土)~3月19日(土)
会場:京都dddギャラリー(京都府京都市右京区太秦上刑部町10)
公式サイト:https://dnpfcp.jp/gallery/ddd/jp/00000784
2022/03/01(火)(artscape編集部)
カタログ&ブックス | 2022年2月15日号[近刊編]
展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます
◆
世界を一枚の紙の上に 歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生
デザイン史を揺さぶるこのグラフィックは、なぜ、制作されたのか。「世界を描く」という不可能に挑戦した人たちの知られざる科学的グラフィズム150年の軌跡。 雑誌『アイデア』の好評連載を待望の書籍化。アレクサンダー・フォン・フンボルトからオットー・ノイラートまでの科学的グラフィズムの壮大な物語。
花裂ける、廃絵逆めぐり 福山知佐子画集
枯れゆくチューリップ、しなだれ、衰微するアネモネ…。枯れながら命を終えてゆく植物たち、そしてそこに潜む生命の循環を描いた、鉛筆による素描、水彩、銀箔膠絵。20年以上にわたり、花開き、枯れ、朽ちはてる草花を描き続けた画家の集大成。
都市を上映せよ ソ連映画が築いたスターリニズムの建築空間
ソ連時代、建築の理想や夢を映し出す一大メディアとなった映画は、社会主義都市のイメージを大衆に浸透させることに成功し、現在にいたるまで人々の「ソ連」のイメージと結びついてきた。映画は首都モスクワをいかに神話化し、解体したのか、スクリーン上の建築物が饒舌に語り始める。
僕とデザイン
資生堂のPR誌『花椿』のアートディレクターを40年以上務めたほか、 同パーラーのロゴとパッケージデザイン、 銀座松屋や東京都現代美術館、カゴメなど数多くのロゴをはじめ、 斬新で粋なデザインを世に送り続けてきた仲條正義が、 キャリアを振り返りながら、デザインとはなにか? を自ら語ります。
ラディカント グローバリゼーションの美学に向けて
1998年、『関係性の美学(原題:Esthétique relationnelle)』で美術の新たなパラダイムを切り拓いたブリオーが、21世紀の今日的状況を考察するため、旅人としてのアーティストたちの実践を通して新しい時代のしなやかな美学を描き出した、文化や想像力の標準化に抗するための挑戦的一冊。
環境が芸術になるとき 肌理の芸術論
環境と人間との関係性から芸術創造のあり方を捉えなおし、
現代建築宣言文集[1960-2020]
本書は、1960年のメタボリズムから2020年まで、現代の建築概念を揺るがしてきた建築家や批評家による50の言説を再録・解読するアンソロジーである。 各言説には、五十嵐太郎、菊地尊也ほか東北大学五十嵐研究室による解説文も掲載。 約半世紀にわたる言説の蓄積を振り返ることで、現代の位置を確かめ、未来につなぐ。
サーキュラーデザイン 持続可能な社会をつくる製品・サービス・ビジネス
地球環境の持続可能性が危機にある現在、経済活動のあらゆる段階でモノやエネルギー消費を低減する「新しい物質循環」の構築が急がれる。本書は1)サーキュラーデザイン理論に至る歴史的変遷2)衣食住が抱える課題と取組み・認証・基準3)実践例4)実践の為のガイドとツールを紹介する。個人・企業・組織が行動に移るための手引書
ケアとアートの教室
介護、障害、貧困、LGBTQ+、そしてアート。様々な分野で活躍する人々と、東京藝術大学 Diversity on the Arts プロジェクト(通称DOOR)の受講生がともに学び、考える。 そこから見えてきたのは、福祉と芸術が「人間とは何かを問う」という点でつながっているということ。 ケアとアートの境界を行く17項!
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※「honto」は書店と本の通販ストア、電子書籍ストアがひとつになって生まれたまったく新しい本のサービスです
https://honto.jp/
2022/02/14(月)(artscape編集部)
カタログ&ブックス | 2022年2月1日号[テーマ:フェミニズム、反芸術、ドゥルーズ──田部光子の世界をもっと深く知る5冊]
注目の展覧会を訪れる前後にぜひ読みたい、鑑賞体験をより掘り下げ、新たな角度からの示唆を与えてくれる関連書籍やカタログを、artscape編集部が紹介します。
今回ピックアップするのは、福岡市美術館の企画展、田部光子展「希望を捨てるわけにはいかない」(2022年1月5日~3月21日開催)。国内でも早期からフェミニズムの視点を持って制作を続けてきた女性作家、田部光子(たべ・みつこ/1933-)。本展を出発点に、日本美術における女性作家の立ち位置の変遷や、「反芸術」の流れにおけるパフォーマンスの歴史など、彼女を取り巻くトピックを広くそして深く知るための5冊を、本展の展覧会図録とともにご紹介します。
今月のテーマ:
田部光子の世界をもっと深く知る5冊
1冊目:女性画家たちの戦争(平凡社新書)
Point
大正末期から戦前、戦中にかけて、女性画家たちはどのような環境で作家活動をしてきたのか、そして戦争にどう関わったのか──。国内の画壇における女性画家たちの立ち位置とともに、どのような目線で戦争の時代を捉えていたのかを俯瞰できる一冊。田部が生きた時代の前日譚として。
2冊目:アンチ・アクション 日本戦後絵画と女性画家
Point
田部とほぼ同時代を生きてきた女性画家たち──草間彌生、田中敦子、福島秀子の3人の視点から見つめ直す戦後美術史。アクション・ペインティングが隆盛した1950〜60年代、それらに男性性を見出す美術界のムードの中で埋もれてしまった女性画家たちの思考をすくい上げる、野心的な研究書。
3冊目:肉体のアナーキズム 1960年代・日本美術におけるパフォーマンスの地下水脈
Point
1957年から70年までの日本の前衛美術家の活動のうち特に「反芸術」のなかで生まれたパフォーマンスに着目し、同時代の社会状況を踏まえ詳細に紹介・分析した、日本のパフォーマンス史における重要書。今回の展覧会ポスターのメインビジュアルを飾る田部のパフォーマンスについても言及あり。佇まいも含め重厚な一冊。
4冊目:フェミニズムはみんなのもの 情熱の政治学
Point
日々耳にしている「フェミニズム」がそもそも何を目指したどんな考え方なのか、正直ちゃんと説明できない…。そんな人におすすめしたい本。女性だけでなく誰にでも関係のあるトピックとして、現代的な目線でフェミニズムを捉え直せる入門書。田部が活動初期から抱えていた問題意識の先見性にも改めて驚かされるはず。
5冊目:ドゥルーズの哲学 生命・自然・未来のために(講談社学術文庫)
Point
今回の展覧会のタイトルにもなった「希望を捨てるわけにはいかない」という力強い言葉は、2000年頃に田部氏が本書(2000年刊行の講談社現代新書版)で出会ったもの。一見難解な「差異」に着目したドゥルーズの思想を、時には迂回しながら著者と読み込んでいくことで、世界の捉え方に少し希望が湧いてくる一冊。
田部光子展「希望を捨てるわけにはいかない」
会期:2022年1月5日(水)~3月21日(月・祝)
会場:福岡市美術館(福岡県福岡市中央区大濠公園1-6)
公式サイト:https://www.fukuoka-art-museum.jp/exhibition/tabemitsuko/
田部光子展「希望を捨てるわけにはいかない」展覧会図録
福岡を拠点とする美術家・田部光子の活動を回顧する展覧会、田部光子展「希望を捨てるわけにはいかない」の図録。出品作を含む作品画像や資料・写真を数多く掲載し、田部光子による文章も多数再録。担当学芸員の論考、詳細な文献リストと年表、出品リストを収録(一部日英)。
◎展示会場、福岡市美術館オンラインショップで販売中。
2022/02/01(火)(artscape編集部)
カタログ&ブックス | 2021年1月15日号[近刊編]
展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます
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『余の光/Light of My World』展覧会カタログ
「京都府域展開アートフェスティバル ALTERNATIVE KYOTO in 福知山」の一環として、2021年10月8日〜11月7日まで旧銀鈴ビルにて開催された展覧会「余の光/Light of My World」の公式カタログです。
イメージかモノか 日本現代美術のアポリア
1960年代の「反芸術」から戦後日本美術の重要な美術動向である「もの派」へ、そして、ハイレッド・センターによる山手線事件、赤瀬川原平の作品を発端に社会現象にまでなった模型千円札裁判。1960年代から70年にかけての日本現代美術の事象を、当時の批評家や作家の実践を通して読み解く。イメージかモノかという困難で切実な問題に、当時の美術の最前線にいた作家や批評家はどう対峙したか—。
フェルメールとそのライバルたち 絵画市場と画家の戦略
ライバル画家2000人、流通した絵画500万点。 繁栄と恐慌、戦争、感染症──。 不朽の名画を生んだ絵画の黄金時代は、 空前の競争市場〈レッドオーシャン〉だった! 17世紀オランダの絵画市場と 画家の生き残り戦略に迫る、美術史研究の最前線。
ぺらぺらの彫刻
「構造を被覆する表面によって成立する彫刻の系譜を確認する」という共同研究に、彫刻家、美術史家、学芸員9名が集結。お堅い命題に頭を抱えて議論百出。ついに満場一致で「ぺらぺらの彫刻」として追究開始。道成寺の鐘の内側は、内なのか外なのか? 禅問答に悩むごとく、ある者は触覚から、ある者は空洞から、ある者はピカピカから、ある者は時代の空気から…横山裕一に章扉を描かせ、溢れる彫刻愛は「読む彫刻」を生み出した!
KAZUYO SEJIMA RYUE NISHIZAWA SANAA 1987-2005 Vol. 1 / 2005-2015 Vol. 2 / 2014-2021 Vol. 3
世界で活躍する建築家、妹島和世、西沢立衛の各個人事務所と、両氏が主宰するSANAAの、1987年から2021年までの活動を年代順に紹介する3巻セットの作品集。建築、都市マスタープラン、家具、プロダクト、書籍に至るまで、その30余年の活動と思考の軌跡を総覧できる。この作品集をひとつの建築と考え、建築設計に近いやり方でつくったという、妹島、西沢のクリエーションへのこだわりが詰まったブックデザインにも注目。
〈問い〉から始めるアート思考
古来、アーティストは見えないものを見えるようにするような役割を社会の中で担ってきました。(中略)アーティストたちは、その時代や社会の中で、見たくても見えないものを描き出してきたと言えると私は思っています。(中略)アーティストたちに共通しているのは、未来についての「問い」を私たちに投げかけながら、常識を揺さぶったり、今までにない経験をさせたりするところです。(中略)観賞者がアーティストたちの作り出す未来の可能性を明確に感じることができれば、それはきっとビジネスでも役立つし、これからどうやって生きていくかを考えるときにも役立つはずだと私は思います。
八束はじめインタビュー 建築的思想の遍歴
本書は著者が学生時代から大学を定年退職するまでの活動を振り返ったインタビュー集であり、現代建築の半世紀を語っている。「修業と師事」「設計と批評」「研究と教育」の3部構成で自らの足跡とその時代を振り返る。そこに通底するのは「思想」であり、著者が何を考えてそれが成立しているかを明らかにする。多才なモダニストが語る現代建築の半世紀。
『美学のプラクティス』
たえず懐疑的な視線にさらされ、「居心地の悪さ」を指摘されてきた学問領域、美学……。「崇高」「関係」「生命」という3つのテーマをめぐって、抽象と具体のあいだで宙吊りにされてきた美学の営為を問い直す、ひとつの実践の記録。美・芸術・感性を越境する批判的思考のきらめきが、いまここに。
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https://honto.jp/
2022/01/14(金)(artscape編集部)
カタログ&ブックス | 2021年12月15日号[近刊編]
展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます
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モダン建築の京都100 展覧会オフィシャルブック
2021年9月25日〜2021年12月26日まで京都市京セラ美術館で開催されている展覧会「モダン建築の京都」のオフィシャルブック。
EXPO’70 大阪万博の記憶とアート
「人類の進歩と調和」をテーマに開催された1970年大阪万博。今でも入場者の耳によみがえるパビリオンの仕掛ける轟音やイベントの音楽。斬新、奇抜な印象を強く残した建造物、映像や催しの数々のデザインは明らかにこの国の輝かしい未来を人々に印象付けた。その記憶には50年を経て、同じ熱狂を持って語られない記憶も現れて加わり、蘇るアートに見えるもの、万博そのものや、開催地周辺にその後与えた影響など、新たにそそられる興味深さが見いだせる。
近代を彫刻/超克する
〈思想的課題〉としての彫刻を語りたい。
街角の彫像から見えてくる、もう一つの日本近現代史、ジェンダーの問題、公共というもの……。
都市に建立され続け、時に破壊され引き倒される中で、彫刻は何を映すのか。
注目の彫刻家・批評家が放つ画期的な論考。
上野リチ ウィーンからきたデザイン・ファンタジー
世界で初めての、上野リチ・リックスの包括的な回顧展にふさわしい、決定版の図録です。図版は全ページカラーで紹介。作品所蔵先、展覧会開催館の研究者らによる論文も掲載しています。
映像が動き出すとき
「アトラクションの映画」の概念で、映画という枠組みを超え映像文化研究に大きなインパクトをもたらした初期映画研究・メディア史研究の泰斗ガニング。その思考はさらに深化して、鮮やかな〈動き〉の視覚文化論を展開し、写真・映画・アニメーションにわたる映像文化圏全体を見晴らす。
ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?
写真、ガラスの彫刻、ドローイングなど多様なメディアでコンセプチュアルな作品を制作し続けてきたニューヨーク在住のロニ・ホーン。40年の実践を紹介する国内初の展覧会図録。
だれでもデザイン 未来をつくる教室
偶然の出会いを大切に、隣の人の脳みそも借りて。スケッチして、観察して、アイデアを伝え合う。Suicaの改札機、美しい義足。人間と新しい技術の関係を考えつづけてきたデザイナーが中高生に語る、物づくりの根幹とこれから。
Paul Cox Box
フランス人アーティストのポール・コックス(Paul Cox, 1959-)は、絵画、グラフィックデザイン、舞台美術をはじめ、多くの分野に才能を発揮し、日本でも広告や絵本などの仕事を通して幅広いファンを得ています。『Paul Cox Box』は、今年11月から板橋区立美術館などで開催する展覧会「つくる・つながる・ポール・コックス展」をそのまま持ち帰るコンセプトでつくられた本です。段ボールでできた箱の中には、ポスター、テキスト、ゲーム、写真、さらにはポール手描きのプレゼントが収められ、作家のこれまでと最新作までを、テキストや図版、フランスでの様子、貴重な資料などで伝えます。知的でユーモラスなポールのたくらみが詰まった特別なアートブックです。
建築家・坂倉準三「輝く都市」をめざして
モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエに師事した建築家・坂倉準三。彼の活動を通して、戦後復興の建築・都市の歴史と、髙島屋をはじめとする百貨店建築を通して試みた、建築が人流を都市へと誘導する都市インフラデザインについて紹介する。
危機の時代を生き延びるアートプロジェクト
東日本大震災から10年。全国に広がるアートプロジェクトの取り組みから、社会×アートの未来を展望する。災害や感染症、分断や不寛容が広がる中“アートは社会の役に立つ”のか? それとも“今改めて自分を見つめなおすために”アートが必要なのか? 各地の事例から見えてくる、プロセスを重視するアートプロジェクトの可能性。ウェブマガジン「EDIT LOCAL」による、地域と文化について考えるシリーズ「EDIT LOCAL BOOKS」第一弾。
BAUHAUS HUNDRED 1919−2019 バウハウス百年百図譜
美術史家、伊藤俊治が所蔵するバウハウス関連書100 冊の表紙と中頁を掲載。その100 年の歴史を紐解きながら、及ぼした影響について考察した保存版。
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※「honto」は書店と本の通販ストア、電子書籍ストアがひとつになって生まれたまったく新しい本のサービスです
https://honto.jp/
2021/12/14(火)(artscape編集部)