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カタログ&ブックス | 2022年2月15日号[近刊編]

2022年02月15日号

展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます





世界を一枚の紙の上に 歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生

著者:大田暁雄
発行:オーム社
発行日:2021年12月17日
サイズ:B5判、272ページ

デザイン史を揺さぶるこのグラフィックは、なぜ、制作されたのか。「世界を描く」という不可能に挑戦した人たちの知られざる科学的グラフィズム150年の軌跡。 雑誌『アイデア』の好評連載を待望の書籍化。アレクサンダー・フォン・フンボルトからオットー・ノイラートまでの科学的グラフィズムの壮大な物語。



花裂ける、廃絵逆めぐり 福山知佐子画集

著者:福山知佐子、ジョルジョ・アガンベン、水沢勉、鵜飼哲、鈴木創士
発行:水声社
発行日:2021年12月27日
サイズ:B5判、192ページ

枯れゆくチューリップ、しなだれ、衰微するアネモネ…。枯れながら命を終えてゆく植物たち、そしてそこに潜む生命の循環を描いた、鉛筆による素描、水彩、銀箔膠絵。20年以上にわたり、花開き、枯れ、朽ちはてる草花を描き続けた画家の集大成。



都市を上映せよ  ソ連映画が築いたスターリニズムの建築空間

著者:本田晃子
発行:東京大学出版会
発行日:2022年1月21日
サイズ:四六判、304ページ

ソ連時代、建築の理想や夢を映し出す一大メディアとなった映画は、社会主義都市のイメージを大衆に浸透させることに成功し、現在にいたるまで人々の「ソ連」のイメージと結びついてきた。映画は首都モスクワをいかに神話化し、解体したのか、スクリーン上の建築物が饒舌に語り始める。



僕とデザイン

著者:仲條正義
発行:アルテスパブリッシング
発行日:2022年1月25日
サイズ:四六判変型、210ページ

資生堂のPR誌『花椿』のアートディレクターを40年以上務めたほか、 同パーラーのロゴとパッケージデザイン、 銀座松屋や東京都現代美術館、カゴメなど数多くのロゴをはじめ、 斬新で粋なデザインを世に送り続けてきた仲條正義が、 キャリアを振り返りながら、デザインとはなにか? を自ら語ります。


ラディカント グローバリゼーションの美学に向けて

著者:ニコラ・ブリオー
訳者:武田宙也
発行:フィルムアート社
発行日:2022年1月26日
サイズ:四六判、296ページ

1998年、『関係性の美学(原題:Esthétique relationnelle)』で美術の新たなパラダイムを切り拓いたブリオーが、21世紀の今日的状況を考察するため、旅人としてのアーティストたちの実践を通して新しい時代のしなやかな美学を描き出した、文化や想像力の標準化に抗するための挑戦的一冊。



環境が芸術になるとき 肌理の芸術論

著者:高橋憲人
発行:春秋社
発行日:2022年1月28日
サイズ:四六判、240ページ

環境と人間との関係性から芸術創造のあり方を捉えなおし、 肌理 きめ から生み出される新たな芸術実践のあり方を探求する気鋭の論考。ドローイングアーティスト・鈴木ヒラク氏へのインタビューを収録。


現代建築宣言文集[1960-2020]

編者:五十嵐太郎+菊地尊也
発行:彰国社
発行日:2022年1月
サイズ:四六判、432ページ

本書は、1960年のメタボリズムから2020年まで、現代の建築概念を揺るがしてきた建築家や批評家による50の言説を再録・解読するアンソロジーである。 各言説には、五十嵐太郎、菊地尊也ほか東北大学五十嵐研究室による解説文も掲載。 約半世紀にわたる言説の蓄積を振り返ることで、現代の位置を確かめ、未来につなぐ。



サーキュラーデザイン 持続可能な社会をつくる製品・サービス・ビジネス

著者:水野大二郎・津田和俊
発行:学芸出版社
発行日:2022年2月1日
サイズ:A5判、240ページ

地球環境の持続可能性が危機にある現在、経済活動のあらゆる段階でモノやエネルギー消費を低減する「新しい物質循環」の構築が急がれる。本書は1)サーキュラーデザイン理論に至る歴史的変遷2)衣食住が抱える課題と取組み・認証・基準3)実践例4)実践の為のガイドとツールを紹介する。個人・企業・組織が行動に移るための手引書


ケアとアートの教室

編著者:東京藝術大学 Diversity on the Arts プロジェクト
発行:左右社
発行日:2022年2月4日
サイズ:四六判、256ページ

介護、障害、貧困、LGBTQ+、そしてアート。様々な分野で活躍する人々と、東京藝術大学 Diversity on the Arts プロジェクト(通称DOOR)の受講生がともに学び、考える。 そこから見えてきたのは、福祉と芸術が「人間とは何かを問う」という点でつながっているということ。 ケアとアートの境界を行く17項!


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2022/02/14(月)(artscape編集部)

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