artscapeレビュー
美術に関するレビュー/プレビュー
曽谷朝絵 展「鳴る色」

会期:2010/01/08~2010/01/31
資生堂ギャラリー[東京都]
正月返上で原稿カキカキ、ようやく入稿して銀座へ。曽谷さんの個展は、新進アーティストの活動をサポートする「シセイドウ アートエッグ」のひとつ。真っ白な壁と床に、色とりどりのカッティングシートを波紋状に切り抜いて貼りつけている。絵具をぶちまけたような色彩のインスタレーションだが、仕上げはとてもきれい。ZAIMで試みていた実験が実りましたね。タブローだけでなく、このような場所に応じたインスタレーションも身につけたか。
2010/01/12(火)(村田真)
小谷元彦「Hollow」
会期:2009/12/17~2010/03/28
メゾンエルメス[東京都]
白い樹脂の彫刻。身体から発散されるアウラか、毛穴からはい出る寄生虫かみたいな気色悪い、でもそれゆえに「自分」の境界が揺らいでしまいそうなモチーフだ。それにしても最近、水とか煙とか彫刻になりにくい非実体的なものをモチーフとする彫刻が増えてる気がする。絵とは違って彫刻は大きな固まりから彫り出したり、鋳型をつくって流し込んだりするから、実体とか境界とかに敏感にならざるをえないのだろう。でもそれをまた彫刻で表現しなければならない難しさ。などと考えさせられた展覧会。
2010/01/12(火)
富田有紀子 展

会期:2010/01/12~2010/01/30
ギャラリーなつか[東京都]
花や果実をドーンと正方形の画面いっぱいに描いている。それらには中心があり、そこから内部があふれ出すイメージだ。別に彼女は花や果実を描きたいわけじゃなく、中心からエネルギーが放射される瞬間を描きたいのだろう。だから核爆発のキノコ雲でも宇宙開闢のビッグバンでもよかったはず。と考えるのは男の浅知恵。それがキノコ雲ではなく、花や果実である点が富田の富田たるゆえんなのだ。
2010/01/12(火)
曽谷朝絵 展「鳴る色」

会期:2010/01/08~2010/01/31
資生堂ギャラリー[東京都]
正月返上で原稿カキカキ、ようやく入稿して銀座へ。曽谷さんの個展は、新進アーティストの活動をサポートする「シセイドウ アートエッグ」のひとつ。真っ白な壁と床に、色とりどりのカッティングシートを波紋状に切り抜いて貼りつけている。絵具をぶちまけたような色彩のインスタレーションだが、仕上げはとてもきれい。ZAIMで試みていた実験が実りましたね。タブローだけでなく、このような場所に応じたインスタレーションも身につけたか。
2010/01/12(火)
4人のペインティング

会期:2010/01/08~2010/01/30
小山登美夫ギャラリー京都[京都府]
福永大介、工藤麻紀子、桑久保徹、大野智史による絵画展。4人とも首都圏を拠点に活動している作家なので、私にとっては初めての出会い。今までなかなか見られなかった地元以外の作家と出会えるのは嬉しい。4人の中では桑久保徹の作品(画像)が気になった。海辺らしき情景をかなり引いた視点からパノラミックに描き出している。絵具を盛り上げた力強いタッチには、晩年のゴッホやムンクを思わせるところも。聞けばこのこの人、画家としての生き様に自覚的で、敢えて屋外で描いたことがあったり、自分のなかに架空の画家像を見出して制作過程を記録した書籍を自費出版しているらしい。なんだか興味が湧いてきた。ほかの作品も見てみたい。できれば次は個展で。
2010/01/12(火)(小吹隆文)


![DNP Museum Information Japanartscape[アートスケープ] since 1995 Run by DNP Art Communications](/archive/common/image/head_logo_sp.gif)