2019年07月15日号
次回8月1日更新予定

artscapeレビュー

2011年11月01日号のレビュー/プレビュー

中村文治 作品展 II

会期:2011/10/18~2011/11/06

arton art gallery[京都府]

昨年の大阪での個展で登場した器の形をした木彫作品が、今回は全面的に展開された。その形状から一見すると陶器と見間違えそうな作品だが、近くでよく見れば、木彫特有の柔らかみのある質感、ざっくりしたノミ跡、岩絵の具などで施された着彩に気付き、先入観とのギャップに驚かされる。お茶碗のように両手で抱えて観賞すれば、一層親しみが増すであろう。アートファン以外に、陶芸、工芸、茶道の趣味を持つ人にもアピールするかもしれない。侮れないポテンシャルを秘めた作品と言えよう。

2011/10/18(火)(小吹隆文)

プレビュー:木津川アート2011「明日への記憶」

会期:2011/11/03~2011/11/13

木津川市木津本町、上狛、加茂[京都府]

昨年に第1回が開催され、遠来の観客と地元住民の双方から高く評価された「木津川アート」。2度目の今回は、昨年の会場のうち鹿背山エリアを外して、新たに加茂エリアが加わった。会場の3地区はいずれもJR沿線なので、ダイヤの確認さえ怠らなければ前回よりも楽に移動ができそうだ。地域の古い家屋、店舗、工場跡などに現代アートを設置して、木津川市の魅力を再発見しようというテーマは前回と同じだが、関西では同種の地域型アートイベントが増加している。供給過剰の状況で、たった1年とはいえ先輩の「木津川アート」が、どんな成果を上げるかに注目したい。

2011/10/20(木)(小吹隆文)

プレビュー:超京都 現代美術@名勝渉成園(東本願寺)

会期:2011/11/11~2011/11/13

名勝渉成園(東本願寺)[京都府]

ここ数年、関西ではホテルを舞台にしたアートフェアが盛んに行なわれているが、それらとは趣を異にするのが、この「超京都」だ。京都の歴史的建築物でアートフェアを行なうことにより、現代アートと京都の伝統美を一挙に味わえる贅沢な企画なのである。昨年の会場は伝統的な商家の佇まいを今に伝える杉本家住宅だったが、今年は東本願寺の飛地境内地(別邸)である名勝渉成園が選ばれた。建物はもちろん、庭園の美しさで知られる渉成園、しかも紅葉シーズンということもあって、シチュエーションは文句なしだ。あとは参加画廊と作家たち次第である。

2011/10/20(木)(小吹隆文)

プレビュー:梅田哲也 展覧会「小さなものが大きくみえる」/exhibition as media 2011 梅田哲也 展「大きなことを小さくみせる」

会期:2011/11/12~2011/12/04

新・福寿荘/神戸アートビレッジセンター[大阪府/兵庫県]

日用品や家電を改装した装置と自然現象を組み合わせて、詩情豊かなインスタレーションをつくり出す梅田哲也。彼が、大阪と神戸の2会場で個展を同時開催する。大阪の会場は、通天閣がある新世界に程近いエリアにある築60年の木造アパート。一方、神戸の会場は演劇公演や映画上映もできるアートセンターだ。このまったく異なる個性を持つ2会場で、梅田がどんな世界を見せてくれるのかが見所である。

2011/10/20(木)(小吹隆文)

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プレビュー:龍野アートプロジェクト2011「刻(とき)の記憶 Art and Memories」

会期:2011/11/18~2011/11/26

うすくち龍野醤油資料館醤油蔵、龍野城、聚遠亭[兵庫県]

姫路城で有名な姫路市から、北西に約12キロの地点にあるたつの市。歴史のある城下町で、薄口醤油の生産でも知られる同市を舞台に、アートプロジェクトが行なわれる。参加作家は、招待作家の尹煕倉、東影智裕、小谷真輔(以上、招待作家)に加え、佐藤文香、芝田知佳、フランスのルーアン美術学校の卒業生など。会場は、醤油蔵や龍野城、かつては藩主の上屋敷だった聚遠亭など、地域のアイコン的な場所ばかりだ。アクセス至便とは言い難い場所だが、鉄道駅があるので自動車がなくても出かけられる。晩秋の一日を播磨の一隅で過ごすのも一興だ。

2011/10/20(木)(小吹隆文)

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