artscapeレビュー
五十嵐太郎のレビュー/プレビュー
田中望 展「潮つ路」
会期:2015/02/07~2015/03/01
横浜美術館 アートギャラリー1、Café小倉山[神奈川県]
横浜美術館アートギャラリーの田中望展「潮つ路」を見る。東北芸工大出身の画家だ。東北のイメージを込めた船の連作が、土着性を感じさせると同時に、パワフルである。
2015/02/20(金)(五十嵐太郎)
ホイッスラー展
会期:2014/12/06~2015/03/01
横浜美術館[神奈川県]
二度目のホイッスラー展。会期の終わりで、すごい人出である。年齢層も高い。日本の絵から影響を受けつつも、デザイン的に大胆な構図では超えることはできず、代わりに溶けるような色の世界を生み出すことによって、むしろ彼の独自性を発揮した。
2015/02/20(金)(五十嵐太郎)
大村雪乃 展「Perfect Midnight」
会期:2015/01/24~2015/02/22
OVER THE BORDER[東京都]
恵比寿のギャラリー「OVER THE BORDER」にて、大村雪乃の「Perfect Midnight」展を見る。黒い背景に丸いシールのドットだけを貼って夜景を描く手法が明快だ。通常は横浜や渋谷など、イルミネーションに彩られた、華やかな大都市を選ぶが、今回は光が少ない盛岡など、地方の場所に挑戦し、いつもより黒い面積が多い。シールを自分で貼る東京タワーの制作キットも販売しており、そのまま美術の教材にできそう。
2015/02/17(火)(五十嵐太郎)
スイスデザイン展
会期:2015/01/17~2015/03/29
東京オペラシティ アートギャラリー[東京都]
東京オペラシティアートギャラリーの「スイスデザイン」展へ。スウォッチ、鉄道・航空、フライターグ、グラフィック、バリーなど、なじみのものが多いが、改めて同国のデザイン・ブランドの歴史と現在を総覧できる見本市のような展示である。いずれもシンプルで力強い。一度見たら忘れがたい。改めて、スイスはデザインを重視している国なのだと思う。そしてモダニズムの関連では、ル・コルビュジエのスイス関係の仕事と、建築からグラフィックの仕事に展開したマックス・ビルの軌跡に焦点をあてる。
2015/02/17(火)(五十嵐太郎)
「大友良英 音楽と美術のあいだ」展
会期:2014/11/22~2015/02/22
NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)ギャラリーA[東京都]
ICCの大友良英「音楽と美術のあいだ」展へ。YCAM委嘱作品の即興によるカルテット映像インスタレーションがメインである。リアル映像でなく、あえてシルエットで見せることで、逆にハコの中に人がいるような存在感を生む。他に階段のギター・インスタレーション作品。いずれも音を体験するために、こちらの動きを誘発する。展示の最後は、音楽と美術のあいだに関するテキスト群だった。展示と公演の違いとして、お金を払ってくる観衆の存在を音楽の方が強く意識しているという指摘にうなずく。
2015/02/17(火)(五十嵐太郎)