2018年04月15日号
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artscapeレビュー

わだばゴッホになる 世界の棟方志功

2017年02月01日号

会期:2016/11/19~2017/01/15

あべのハルカス美術館[大阪府]

本展は昨年11月から行なわれていたが、記者発表日に別の仕事が入ったため取材が出来ず、そのまま年を越してしまった。本当のところをいうと、新年早々に出かけたのは正月ボケを直すため。つまりウォーミングアップであり、さほど思い入れはなかったのだ。しかし、棟方の作品を見た途端、筆者の心に火がついた。なんだ、この感情は。それは芸術鑑賞というより、祝祭の高揚に近い。理屈ではなく、身体の奥底から熱い塊がこみ上げてくるのだ。過去に何度も棟方の作品を見たことがあるのに、これほど盛り上がったことはなかった。きっと大作や連作が多かったからだろう。特に展覧会中盤の、《大世界の柵》(天地175.4×左右1284cmの2点組)や《鷲栖図》(天地275×左右803cm)などの超大作が並んだあたりは大迫力で、心のなかで何度も雄叫びを上げてしまった。年始から自分の根っこにあるジャパニーズ・ソウルをこれほど意識させられるとは。おかげで新年の良いスタートが切れたと思う。

2017/01/06(金)(小吹隆文)

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