artscapeレビュー
THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ
2016年11月15日号
会期:2016/10/22~2017/01/15
国立国際美術館[大阪府]
国立国際で同時開催の「The play since 1967」展がめっぽう面白い。僕の生年に始まった関西を拠点とする前衛芸術集団ザ・プレイは、残るモノをつくるのではなく、体験の場や状況を生み出す。いわばイベント参加型の地域アートでもあるが、行政の芸術祭という縛りがなく、自主的に遂行しているので、結構やんちゃだ。イベント型アートの資料を考える国立国際のシンポジウムがちょうど開催されており、THE PLAY展の企画にかかわった橋本梓による趣旨説明と平井章一による具体やグループ「位」に関する報告までを聴講した。位の「芸術」を疑う非人称芸術も興味深い試みだ。なお、現物がない彼らの回顧展示の難しさは、建築展にも通じる問題だ。
2016/10/29(土)(五十嵐太郎)
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