artscapeレビュー
カタログ&ブックス | 2019年12月15日号[近刊編]
2019年12月15日号
展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
※hontoサイトで販売中の書籍は、紹介文末尾の[hontoウェブサイト]からhontoへリンクされます
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日本国憲法
令和版『日本国憲法』、満を持して登場!
103の条文とすごい美術69作品で、憲法を味わう。
憲法×アートによる、あたらしいタイプの「日本国憲法」の本。
美術、漫画、写真、映画、──、
戦後日本を代表する錚々たる芸術作品とともに、「日本国憲法」を読み直す画期的な書籍です。
総ルビ、注釈つき本文、英文併記。
バンクシー アート・テロリスト
ロンドンを中心に世界各地に出没し、痛烈な社会的メッセージを残していくストリートアーティスト、バンクシー。多くの謎に包まれている覆面アーティストの全体像に迫る入門書の決定版。
コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求 ポスト・ヒューマン時代のメディア論
情動化する(ポスト)メディアとすべてを市場化する新自由主義によってあらゆる事象は覆い尽くされた。コミュニケーション資本主義が全面展開した制御=管理型社会において、変貌を遂げる生権力によって窒息しかけ、放逐されつつある私たちの〈生〉のあり方の実相を浮かび上がらせる。「コミュニケーション資本主義」を冠した初の論集。
森山大道写真集成(3)写真よさようなら
伝説的名作の復活(初版1972年写真評論社、2006年パワーショベル、2012年講談社)。中平卓馬との対談全文掲載。「あのころのぼくは、写真に対する過剰な想念の海で溺れる寸前だった。そして、やっとの思いで泳ぎ着いた彼岸が、この写真集だった。写真というものを、果ての果てまで連れて行って無化したかった」(森山大道)。
デザイン:町口覚
フレームの外へ 現代映画のメディア批判
あらゆる画面が我々を囲み、新たな「自然」となりつつある現在。文字情報に奉仕する映像と音に操られてしまわないために、我々はこの環境といかにして向き合うべきか。
フレームの「内」と「外」、画面と音声の関係を軸に、ロッセリーニ、ブレッソン、ゴダール、ストローブ=ユイレ、さらにアメリカや日本の戦後映画をたどり、ロシア、南米、中東などの先鋭的な映画作家まで、「フレームの外へ」と分析の眼差しを向ける、ポスト・トゥルース時代の現代映画論。
22世紀の荒川修作+マドリン・ギンズ 天命反転する経験と身体
死すべき存在でありながら、生命を消滅させないという矛盾を荒川+ギンズはどのように乗り越えようとしたのか。
人間の運命に戦いを仕掛け、運命を根底から覆す「天命反転」を企てた、今なお/今こそ現在進行形というべき荒川+ギンズの思想と実践を、身体論を軸として、哲学、建築、美術、心理学、教育学などさまざまな専門分野から再検討する。それとともに荒川+ギンズ関連の展覧会、パフォーマンスなどの近年のプロジェクトを包括的に紹介する。
REAR43号 「風景断片」「コレクション再考」
現代における芸術の批評・ドキュメントを掲載し、中部・東海地域の作家や展覧会に見られる独自の視点を捕捉することに重きをおいた芸術批評誌『REAR』の最新刊。特集は「風景断片」、第2特集は「コレクション再考」。櫃田伸也のインタビューや、北川智昭、中村史子などの批評を収録。
ART PROJECT KOBE 2019: TRANS- 公式カタログ
2019年9月14日〜11月10日に神戸で開催されたアート・プロジェクト「TRANS- 」の公式カタログ。グレゴール・シュナイダー《美術館の終焉ー12の道行き》の展示風景や制作風景、やなぎみわ野外巡礼劇『日輪の翼』公演風景のほか、テキストなどを収録。限定200部。
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2019/12/15(artscape編集部)