2021年10月15日号
次回11月1日更新予定

artscapeレビュー

香港の不自由展

2020年03月01日号

会期:2020/01/27~2021/02/15

ギャラリーQ[東京都]

昨年、世界を騒がせた香港の民主化デモも、今年に入って新型コロナウイルス騒動でめっきり報道されなくなってしまったが、別に終息したわけではない。最近は、感染拡大を招いた中国政府を批判する学者たちが当局によって拘束されているが、それに対する抗議デモが起こっているという。しかしデモに加わってスクラムでも組もうものなら、すぐに感染しちゃいそうだ。そうか、新型ウイルスは香港のデモを鎮静化するために当局が開発した生物兵器だったのかもしれない。ウソです。

ギャラリーQでは、香港のデモの経過を時系列に沿って紹介しつつ、デモ参加者による絵画、彫刻、ポスターなどを展示している。目玉は、ヘルメットを被り、ガスマスクをつけた民主主義を象徴する頭像。白ヘルを被って出てきたノリのいいギャラリーオーナー、上田雄三氏によると、これは香港の学生たちが制作し、山の上まで運んで据えつけたものの、当局によってすぐに破壊された全身像の頭部だそうだ。その一部始終を映像でも見せている。ほかにもドラクロワやマグリットのパロディなど、複製ながら興味深い「革命画」が並んでいる。



[筆者撮影]


2020/01/30(木)(村田真)

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