artscapeレビュー
「Art in ART」展
2017年11月01日号
会期:0017/04/28~2017/10/01
クラクフ現代美術館(MOCAK)[ポーランド、クラクフ]
クラコフの街を歩く。「シンドラーのリスト」で有名な工場があり、とてもモダンな外観である。これに隣接する鋸屋根の旧工場は、リノベーションによって、現代美術館になっていた。正直、ポーランドの地方都市なので、それほど展示はたいしたことがなかろうとなめていたら、とても面白い企画展を開催しており、クラクフの文化度の高さを思い知る。特に「Art in ART」展は、美術史を踏まえたメタ美術的な作品を集め、ポーランドの作家中心だけど(もちろん、シンディ・シャーマンや森村泰昌ほか、小川信治らもいるが)、笑いもありながら、こちらの知識も試される緊張感が続く。またホロコースト後の世界を描く、Jonasz Sternの企画展示も開催していた。
写真:左列=「ART in ART」展、右上から=クラクフ現代美術館(2枚)、「Landscape after the Holocaust」展、シンドラーの工場
2017/09/15(金)(五十嵐太郎)