artscapeレビュー

八木敬太郎 展

2010年09月01日号

会期:2010/07/26~2010/07/31

番画廊[大阪府]

自作のフレームの上に薄い麻布を被せた半立体的な平面作品を展示していた。これまでの八木の作品は既成のフレームの骨組みを一部改造して上から絹布を張ったものだった。それゆえ作品の主眼は絵画の平面性や虚構性に対する批評にあるとばかり思っていたが、どうやらそれは間違いだったらしい。彼はフレーム自体も絵画の構成要素とすることで、より自由な空間表現を目指しているのであろう。フレームを自作することにより、制作意図が伝わりやすくなった。

2010/07/26(月)(小吹隆文)

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