artscapeレビュー
映像に関するレビュー/プレビュー
ホビット 決戦のゆくえ
映画『ホビット 決戦のゆくえ』(監督:ピーター・ジャクソン、原作:J・R・R・トールキン「ホビットの冒険」)を見る。140分のほとんどが戦闘シーンで、息もつかせないのだが、CGならなんでもできるよな、と思いながらの鑑賞だと、この手のジャンルに必要なセンス・オブ・ワンダーがかなり削がれてしまう。冒頭のドラゴンが湖の町を焼きつくすシーンは、爆撃機の空襲を想起させる。
2015/01/24(土)(五十嵐太郎)
プレビュー:映像芸術祭 MOVING 2015
会期:2015/02/06~2015/02/22
京都芸術センター、京都シネマ、METRO、ARTZONE、HAPS、アトリエ劇研、Gallery PARC、Antenna Media、児玉画廊[京都府]
2012年の第1回以来、3年ぶりに開催される映像芸術祭。京都市内のアートセンター、映画館、クラブ、ギャラリー、劇場など9会場を舞台に、映像展、上映会、映像メインの舞台公演、映像と音によるライブ、映像に関するトークなどが行なわれる。出品作家・出演者は、林勇気、前谷康太郎、水野勝規、宮永亮、八木良太(画像は彼の作品)、山城大督、あごうさとしなど。関西でこの手の映像芸術祭は貴重であり、第1回と比べても規模が拡大している。その成否が今後に与える影響は大きいだろう。
2015/01/20(火)(小吹隆文)
世界侵略:ロサンゼルス決戦
格安上映につき、公開時は映画館スルーした『世界侵略:ロサンゼルス決戦』(監督:ジョナサン・リーベスマン)を大画面で見る。ドキュメンタリー風の戦闘シーンは確かに迫力だが、異星人を相手にした戦争映画であり、SF的ではない。むしろ、アメリカの大都市を激しい戦場にするためには、異国からの攻撃ではなく、異星人の侵略という設定が都合よかったのだろう。
2015/01/18(日)(五十嵐太郎)
エンディングノート
砂田麻美監督の『エンディングノート』を見る。癌告知を受けた父のドキュメンタリーだが、なるほど家族にしか撮れない内容と、膨大な過去の記憶が凝縮した映像だ。が、いわゆる闘病ものではなく、ときに明るく、時間をかけて死を受け入れる経緯を捉える。父が宗教心でない理由で、教会での葬儀を選択したのが日本的であり、興味深い。
2015/01/16(金)(五十嵐太郎)
96時間 レクイエム
『96時間/レクイエム』(監督:オリヴィエ・メガトン、製作・脚本:リュック・ベッソン)を見る。シリーズものらしく、ある意味ではキャラが安定しており、リーアム・ニーソンは最強だが、想像以上でも、期待以下でもない。ただ、新機軸となった誰が妻を殺したかも、謎解きというほどのものでもない。今回は家族を守る、あるいは復讐のために、敵を殺しまくる数が前より減り、元妻の喪失を少し重いトーンにしており、盛り上がりにやや欠ける。
2015/01/12(月)(五十嵐太郎)