2018年10月15日号
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artscapeレビュー

アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち

2016年12月01日号

会期:2016/10/22~2017/01/15

国立国際美術館[大阪府]

イタリアのアカデミア美術館が所蔵する、15-17世紀のヴェネツィア派の絵画を約60点紹介するもの。本展は、ルネサンス黎明期のジョヴァンニ・ベッリーニ、カルロ・クリヴェッリ、ヴィットーレ・カルパッチョ等から始まり、16世紀にヴェネツィア絵画の黄金期を築いたティツィアーノ、同世紀後半に活躍したティントレット、ヴェロネーゼ、バッサーノの三巨匠、そして共和国の統領など高位官職者や女性たちの内面までをも映し出すかような肖像画の数々、17世紀バロック様式への架け橋となった後継者たちの作品、による5つの柱から構成される。見どころは、ティツィアーノの《受胎告知》(1563-65頃、サン・サルヴァドール聖堂所蔵)。4メートルを超える巨匠の作品は、やはりとても迫力がある。もうひとつ同じように晩年の作ながら、《聖母子(アルベルティーニの聖母)》(1560頃)も合わせて、聖母とイエスの深い精神性に満ちた表情の交感性に魅入られる。通覧すれば、レオナルドやミケランジェロのようにデッサンと構図を重んじたフィレンツェ派と、着彩を重んじ感覚に訴えるヴェネツィア派との違いがよく理解できる。見応え充分な展覧会。[竹内有子]

2016/10/12(土)(SYNK)

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