2017年11月15日号
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artscapeレビュー

招き猫博覧会

2017年01月15日号

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会期:2016/12/15~2017/12/26

京都高島屋7階グランドホール[京都府]

福を招く猫の像「招き猫」ばかりを集めた展覧会。会場は、第1章「招き猫の歴史」、第2章「全国の招き猫」、第3章「神社、仏閣に伝わる招き猫」、第4章「招き猫コレクション」、第5章「『招き猫』ART」、第6章「『招き猫』ふくもの市」の6部構成である。招き猫の発祥は今からおよそ180年前。その源流をたどると、頭が小さくリアルな顔に特徴がある今戸系、頭が大きく小判を抱える常滑系、細身で頭が小さく多彩な前垂れが特徴の古瀬戸系など産地によっていくつかの系統にわけられるという。一口に招き猫といってもそれぞれ時代や目的、産地によってさまざま。土、紙、木などその土地の素材を生かした郷土玩具としても全国各地でつくられており、なかには海を越えるものもある。大型でデコ盛装飾に特徴がある九谷系の招き猫は、明治期以降に海外向けの輸出品としてはじまった。また、京都の檀王法林寺の真っ黒い招き猫は、ご本尊、主夜神尊の御使い猫である。土産物から神の使いまで役割も実に幅広い。では平成の招き猫、現代のアーティストたちが手掛けたものの役割はさしずめ個々の思いや願いの表出といったところだろうか。ともあれ、人々が招き猫に託してきた思いはただひとつ、「幸福を招くこと」には違いない。[平光睦子]

2016/12/18(土)(SYNK)

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