2018年10月15日号
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artscapeレビュー

プレビュー:咲くやこの花コレクション 三宅砂織個展

2017年03月01日号

会期:2017/03/10~2017/03/25

SAIギャラリー[大阪府]

スナップ写真をモデルにモノクロ反転したネガのドローイングを制作し、それをコンタクトプリントした作品で知られる三宅砂織。VOCA賞(2010年)咲くやこの花賞美術部門(2011年)、京都府文化賞奨励賞(2016年)など華々しい受賞歴を誇り、昨年には文化庁新進芸術家海外研修制度でパリに1年間滞在していた彼女が、帰国後初の個展を開催する。三宅の作品に描かれているのは、誰もが経験したことがあるような日常の一コマが多い。また、身近な他人のフォトアルバムを覗いたときのような、間接的な記憶の情景も登場する。それらを通して感じるのは、確かだと思っていた自分の記憶や視覚が、じつは非常に曖昧で代替可能なものかもしれないという不安だ。その一方で、謎めいたイメージにずるずると引き込まれてしまうもう一人の自分も実感できる。本展に新作がどの程度含まれるのか、本稿執筆時点では定かでないが、彼女の作品を未見の人には打ってつけの機会となるだろう。

2017/02/20(月)(小吹隆文)

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