artscapeレビュー

INTERACTION OF COLOR 色の相互作用

2017年04月01日号

会期:2017/02/25~2017/03/18

ギャラリーヤマグチクンストバウ[大阪府]

ジョセフ・アルバースがアメリカのブラック・マウンテン・カレッジで行なった講義にもとづき、彼と学生たちが共同制作したシルクスクリーン80点付きの装丁本『INTERACTION OF COLOR』(1963)。同作を展示室の中心に配し、周囲の壁面に、アルバース、アレキサンダー・カルダー、桑山忠明、堀尾昭子、沢居曜子、日下部一司など17作家の作品が並んだ。会場のギャラリーヤマグチクンストバウはミニマルアートで定評のある画廊だが、本展の作品も同系あるいはコンセプチュアルな作品で統一されており、空間全体が美しい調和を奏でていた。まさかここまで充実した内容とは思っていなかったので、不意を突かれたのかもしれないが、その場にいるだけで幸福な気分に満たされる。こんな体験は滅多にできないだろう。

2017/03/07(火)(小吹隆文)

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