artscapeレビュー

南洋堂書店企画の建築トランプ第二弾「ARCHIBOX in JAPAN」(選者:倉方俊輔、イラスト:TOKUMA)

2011年05月15日号

発行所:南洋堂

発行日:2011年3月

南洋堂の建築トランプ第二弾。第一弾は、筆者による建築のセレクションと『日経アーキテクチュア』の編集者、宮沢洋のイラストで作成したが、完売につき、第二弾の近代建築トランプ「アーキボックス・イン・ジャパン」が新しく大阪市立大に赴任した建築史の倉方俊輔による選定とTOKUMAの図柄で発売された。とりあげる建築は、大浦天主堂から東京スカイツリーの最新物件まで。今回のトランプでは、市役所、美術館、図書館、小学校、ビル、自邸など、13のビルディングタイプを数字に対応させ、4種の絵柄は、スペード=1924年以前/ハート=1925-49年/クラブ=1950-74年/ダイヤ=1975年以後という時代区分のマトリクスを使う。ジョーカーには、建築のユニークなディテールを用いる。全部を知っていれば、建築ツウを自慢できるだろう。ちなみに、こうした建築トランプは、すでに海外で90年代につくられており、モダニズム、ポストモダン、ディコンストラクティヴィズムなどを類型化していた。

2011/04/01(金)(五十嵐太郎)

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