artscapeレビュー

松本清志のWONDER LIFE SCORE──音とオブジェ/表現の王国

2014年05月15日号

会期:2014/04/09~2014/04/13

大倉山記念館ギャラリー[神奈川県]

2年前に亡くなったマツキヨこと松本清志をしのぶ追悼展。マツキヨは本来チェリストだが、1980年前後から電子音やオブジェを用いたパフォーマンスを発表。ぼくは、パフォーマンスアーティストで後に国際芸術センター青森の館長を務めた浜田剛爾さんを通じて知り合い、浜田さんのパフォーマンスやピアニスト島田璃里さんのコンサートで共演する彼の演奏に接してきた。そのムーミンのような体型と温厚な性格は、とげとげしいヤツが多かった当時のアヴァンギャルドの世界では希少で、多くの人たちに慕われていたものだ。追悼展では80年代のチラシやリーフレット、記録写真、ビデオなどをとおしてマツキヨの仕事を振り返ってる。もう長いこと音信不通だったため彼の死はつい最近まで知らなかったが、今回ぼくも写ってる写真を公開するため奥さんの里美さんがぼくを探し当て、知らせてくれた次第。30年前のぼくが若いマツキヨと一緒に写っている。

2014/04/12(土)(村田真)

2014年05月15日号の
artscapeレビュー