artscapeレビュー

《真光寺》

2014年05月15日号

[愛知県]

名古屋にて、間宮晨一千が手がけた笠寺の《真光寺》を見学する。ダイナミックなコンクリートの寺院だが、道路側に落ちる大きな片流れの屋根がシンボル性を獲得しており、現代の宗教建築における屋根の重要性を改めて感じさせるものだ。正面の抽象化された山門から続くガラスのスリットは、建物を切断し、その隙間から光が注ぐ。1階が椅子式に対応した本堂、2階は多目的な空間になっており、寺院ゆえの公共施設的な意味も帯びている。

2014/04/25(金)(五十嵐太郎)

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