artscapeレビュー
藤井厚二《聴竹居》
2014年05月15日号
[京都府]
山崎に向い、藤井厚二が設計した聴竹居を見学した。本当に細かい。なるほど、家具・インテリアから建築のデザインが連続的に展開されている。フランク・ロイド・ライトやリートフェルトの同時代に、日本でもこのレベルのモダニズムに到達していたことに感心させられる。むろん、すでに伝統的な日本建築の水準が高かったこともあるが、さらに現在のパッシブ・デザインの先駆と言うべき、環境制御の工夫も行なわれている。聴竹居にはまる人がいるのもうなずけよう。ガイドも熱弁だった。
2014/04/06(日)(五十嵐太郎)