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artscapeレビュー

《タンポポ・ハウス》

2017年07月15日号

[東京都]

『日経アーキテクチュア』の特集で、藤森照信氏と対談を行なうために、以前は外観のみ見学したことがある自邸、《タンポポ・ハウス》の室内に初めて入る。素材や形態はきわめてユニークだが、やはりプランは普通だった。藤森デザインの歴史的な位置づけ、ヴェネツィア・ビエンナーレで展示した後に世界各地で茶室のインスタレーションを手がけるようになったこと、彼が注目する建築における地面との接合部などが話題になった。個人的にとりあえずの仮説を立てたのは、彼がポストヒストリーの人だということ。すなわち、彼が建築史をやってから建築家になったのはもちろん、もうあまり大きな構造的な変革はないという認識のもとでデザインをしていることを意味している。

2017/06/01(木)(五十嵐太郎)

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