artscapeレビュー

都市再考会議

2009年04月15日号

2007年初頭から連続的に開催されている、都市に関する勉強会。2009年3月13日のミリメーター/mi-ri meterによる講演「触れる都市計画」で第12回を数え、活動は3年目に入る。主宰の武田重昭氏は、都市に関わるさまざまな若手が、現代都市のもつさまざまな課題について話し合う会議となることを企図している。毎回の講演者が幹事となって、30代を中心とした建築家、都市計画家、ランドスケープ・アーキテクト、デザイナー、編集者、広告関係プランナーといった多彩なメンバーを集めており、かなり領域横断的である。筆者自身も、途中から幹事として加わらせて頂いている。このような形で都市を議論する場が生まれていることは、興味深い。少なくとも、建築、都市、ランドスケープの分野に限っても、合同でディスカッションする場所は、多くはなかったからだ。もう一つ興味深いのは、いくつかの勉強会や研究会のプラットフォームとしても機能しているところで、全体をまとめるというより、多重な構造を包含しながら発展しようとしているところだ。それ自体が都市的なネットワーク構造でもある。都市を語るプラットフォームとして、発展していってほしい。

関連URL:http://toshi-saikou.org/

2009/03/01(日)(松田達)

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