2019年09月15日号
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artscapeレビュー

TKG Projects ♯2 伊藤彩

2010年08月01日号

会期:2010/06/25~2010/07/10

TKG エディションズ京都[京都府]

サントリーミュージアム[天保山]で開催された「レゾナンス 共鳴」展にピックアップされ、一躍注目を浴びた伊藤彩。作品が持つ、どこか書き割り的なレイヤー状のパースペクティブに興味を持っていたのだが、会場に置かれた資料を見てその謎がやっと判明した。彼女はアトリエで、布地、マケット、ドローイングや写真を切り抜いた立て版古状の小オブジェなどを組み合わせて情景を作り、その情景を撮影した画像を元に作品を描いていたのだ。一見イマジネーションのみで描いたように見える作品が、実は綿密な計算に基づいて描かれていたことを知りビックリした。本展は“思春期男子の部屋”という設定で、絵画と立体によるインスタレーションが展開されていたが、空間の濃密さも「レゾナンス」展より向上しており、小規模ながら見応えのある個展となった。

画像:《妄想くん》2010年 59.4 x 84.3cm oil on canvas

2010/07/06(火)(小吹隆文)

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