2019年09月15日号
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artscapeレビュー

森靖「好きにならずにいられない」

2010年08月01日号

会期:2010/07/03~2010/07/31

山本現代[東京都]

木彫によって巨大な異形の造形を作り出す彫刻家・森靖の個展。『彫刻-労働と不意打ち』展(東京藝術大学美術館、2009年8月8日~8月23日)で発表されていた《Much ado about love-Kappa》(2009)に加え、今回も画廊の空間を埋め尽くさんばかりのスケール感あふれる作品を発表した。河童、龍など神話的なモチーフを、マリリン・モンローや性器など通俗的なイメージと掛け合わせながら彫り出すが、なにしろその大きさとボリュームがよりいっそう極限化されていたのが痛快だ。じっさい、天に昇る龍の口先は天井に突き刺さっており、いっそこのままビルを貫いて駆け上がっていくのではないかとさえ思わせる。ポピュラー音楽の楽曲から採用した展覧会のタイトルも、彫刻の世俗性をうまく言い当てている。

2010/07/06(火)(福住廉)

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