2017年11月15日号
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artscapeレビュー

没後50年“日本のルソー” 横井弘三の世界展

2016年06月15日号

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会期:2016/04/17~2016/06/05

練馬区立美術館[東京都]

目黒区美でやってる 島野十郎とほぼ同時代に生きた、でも画風は 島とは正反対の画家、横井弘三の回顧展。高島と同じく横井も絵は独学だが、華々しいデビューを飾ったのは横井のほうだ。初出品した二科展に入選し、若手の有望画家に贈られる樗牛賞を受賞、翌年には二科賞を受賞するなど快進撃。受賞作は残っていないが、その絵は「日本のルソー」と呼ばれるようにプリミティブ。在野の二科展は文展(文部省主催)との差異化を図るため、素人らしい絵も積極的に評価したという。やがて二科会から離れて前衛美術団体を立ち上げたりしたが、第2次大戦後は故郷の長野に居を構え、ひとりで制作に打ち込む。板を横につないで大画面にしたり、板の表面を焼いて効果を出したりいろいろ試みたが、絵は終始一貫してプリミティブだった。まあ 島のようなねじれた魅力はないけれど、埋もれたままでいい画家ではない。区美も捨てたもんではない。

2016/05/14(土)(村田真)

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