artscapeレビュー
チューリッヒ芸術大学
2017年06月15日号
[スイス]
さらに郊外に移動し、チューリッヒ芸術大学へ。かつて都心にあったモダニズム的な校舎から移転し、現在は工場をリノベーションした巨大な建築を使っている。中心軸上に大階段とパフォーマンスもできる大踊り場が断続的に展開し、最後は屋上に到達する。大学の構内にあるデザインミュージアムでは、企画展を2つ開催していた。ひとつがスイスに来ようというキャンペーンのための観光ポスターを集めたものである。近代以降のデザインの流れも楽しめるのだが、ロベール・マイヤールが手がけたような美しい土木の風景もしばしば使われている。もうひとつが、操り人形展だった。ダダ、アヴァンギャルド、アドルフ・アッピアとの接点など、知らないことが多く、勉強になった。
写真:左下=アドルフ・アッピア 右上=観光ポスター展 右下2枚=操り人形展
2017/05/13(土)(五十嵐太郎)