2019年12月01日号
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artscapeレビュー

遠藤薫「重力と虹霓」展

2019年10月01日号

会期:2019/08/30~2019/09/22

資生堂ギャラリー[東京都]

新進アーティストを支援する目的で毎年3作家を紹介する「shiseido art egg」シルーズ、今年の3人目が遠藤だ。第1回、第2回も見たが、頭で考えたり情をくすぐる作品はあっても、目に訴える作品が少ないという不満があった。唯一視覚的に満足したのが遠藤の《Handkerchief》と題された古布のインスタレーションだ。大きいほうのギャラリーに東北や沖縄、東南アジアのボロ布が多数吊るされている。遠藤によればその布の表面をかすかに覆う蚕の糸が重要なのだが、それより、大小の矩形の画面を彩る経年でくすんだ色合いが、優れた抽象表現主義絵画にも見えくるのだ。仕事着や雑巾、パラシュートに使われていた布もあり、その存在感はハンパではない。


会場風景


2019/08/30(金)(村田真)

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